カツマ

ロッキーのカツマのレビュー・感想・評価

ロッキー(1976年製作の映画)
4.2
スタローン自身の人生とシンクロする奇跡の大逆転劇!一度きりのチャンスを掴み、汚泥のような現実を打ち砕け。アメリカンドリームを体現し、映画史に残るほどの名作となったロッキーシリーズの一作目!

『クリード2』公開直前ということで年始からロッキーシリーズをレビューしていきます!ファンファーレ鳴り響く『ロッキーのテーマ』は劇中のロッキーの闘志をメラメラと燃え上がらせ、不可能を可能にするエネルギーを愛の炎と共に解き放つ。ボクシング映画としても、場末の恋愛映画としても、その溢れ出る想いに心打たれる魂のドラマがここに降臨。

〜あらすじ〜

そこはフィラデルフィアで行われるボクシングのリングの上。ボクサーのロッキー・バルボアは、対戦相手のスパイダーを荒っぽいラッシュで打ち負かすも、結果、得られたのは少しばかりのファイトマネーのみ。
もちろんそれだけでは日々の生計は立てられず、ロッキーは借金取りの下で取り立てを行うヤクザまがいの生活を送っていた。
日々の喜びは行きつけのペットショップで働いている、内気な女性エイドリアンに話しかけることくらいのもの。
長年、ボクサーとしても一人の人間としても燻り続けていたロッキーだったが、世界王者アポロの商業的戦略により、彼の対戦相手に指名されることになり・・。

〜見どころと感想〜

当時まだ売れていなかった頃のスタローンが自ら脚本を持ち込み、制作費を抑えながらも世界的なヒットへ繋げたというリアルアメリカンドリームな逸話は嘘のような本当の話。劇中のロッキーは正にスタローンの姿そのもので、その演技はピュアな初期衝動の塊を擬人化したかのようにエモーショナルだ。

ラストの『エイドリアン!!』の掛け声は有名だけれど、それ以上に内気な殻を破ったエイドリアン自身の感情の発露にも感動してしまったし、人付き合いの上手くない不器用な二人の恋物語だからこそ、こんなにも胸を打つのだと思う。

有名なフィラデルフィア美術館前のロッキーステップのシーン、ロッキーが一度は反故にしたミッキーを追いかけるシーンなど、心揺さぶられるシーンは今なお色褪せない輝きを放つ。ロッキーという伝説的金字塔のゴングを鳴らした作品として、時代を超越したパワーと感動を与えてくれる作品であることに間違いはなかった。

〜あとがき〜

2019年のレビュー1本目はロッキーから!
今年もマイペースに初鑑賞、再鑑賞織り交ぜつつレビューしていきますので、どうぞ今年も一年よろしくお願い致します!
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