カツマさんの映画レビュー・感想・評価

カツマ

カツマ

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.3

哀しみは怒号のように降り積もる。抑圧されたそれは激しい憎しみへと変わり、研ぎ澄まされた刃を向ける。それは約束されし感情、その怒りはあまりにも必然。何しろ断罪されるべき対象は、ヌクヌクと普通人のような顔>>続きを読む

フィアー・ストリート Part 2: 1978(2021年製作の映画)

3.9

記憶の扉が開かれる。凄惨さは倍増し、街の呪いは増殖する。刈り取られていく若者たち、追いかけてくる殺人鬼の影。呪いの正体が明かされた時、稲妻は不気味な光を帯びてキャンプ場を包み込んだ。呪われるのは誰?殺>>続きを読む

CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

3.7

狂い咲くオーバードーズ、錯乱するクライマックス。踊るように壊れ、舞うように終わる。それは気色が悪いほどに地獄絵図、この世の果てのバッドトリップ。いつの間やら呑み込まれ、気付いた時には手遅れだった。人は>>続きを読む

フィアー・ストリート Part 1: 1994(2021年製作の映画)

3.8

殺意が不死者のように追ってくる。呪われた町、量産される殺人者。絡め取られる血の約束、逃げても逃げても追ってくるのは運命的な死のみなのか。そこはシェイディサイド、死と殺戮の伝説が巣食う街。闇の歴史は若者>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

4.2

世紀の決戦が今、始まる。破壊王ゴジラvs守護神コング、怪獣たちの頂点を決める決勝戦のようなバトルの火蓋が切って落とされる。奴らのバトルフィールドとしてのリングは地球。巨大なる者たちに容赦なく粉砕される>>続きを読む

プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.5

地獄のように底が見えない。転落するのは現世の理、平等という言葉の虚しき響き。そのエレベーターには上りボタンは存在しない。全ては下り、落ちて、落ちて、堕ち続ける。どうしたら這い上がれる?もがいて足掻いて>>続きを読む

ライトハウス(2019年製作の映画)

4.7

狂気に呑み込まれる。男二人だけで、陸地から遠く離れた孤島で、鳥たちが不穏に泣き叫ぶ場所で、意識は無の奥地へと放り込まれる。灯台の光のように、男の脳裏は回転し、ごちゃ混ぜになり、そして、モノクロの渦中に>>続きを読む

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015年製作の映画)

4.0

ホラー映画は洒落にならない。こっそりイチャつくカップルは殺されるし、森の中でキスをすれば殺されるし、頭の悪そうなキャラは殺されるし、とにかく主人公っぽくないのは殺されるし、スクールカースト上位過ぎると>>続きを読む

ジュマンジ/ネクスト・レベル(2019年製作の映画)

3.8

新たなる冒険の地図。だが、広げられた世界はアップデートを遂げ、更に難易度の高いゲームとなっていた。老いも若きも負けられない、ネクストレベルに挑むには、こちらもレベルアップするしかない。終わらないジュマ>>続きを読む

トゥモロー・ウォー(2021年製作の映画)

4.2

雄弁に未来は語る。人類の終わりを、絶望の運命を。愛する子たちの将来は、エイリアンに侵食された地獄となった。そこに挑むは娘を想う一人の父親。明日の戦争のために彼は闘い、そして、今と未来を繋ぐ礎となる。絶>>続きを読む

屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

3.7

創出されたクローズドサークル。それはミステリ界を震撼させた未曾有の一手、類まれなる悪魔の密室。その中にはまだ生まれたてのホームズとワトソンがいて、死臭の奥に潜む殺意と対峙する。確実に犯人はいる。しかし>>続きを読む

移動都市/モータル・エンジン(2018年製作の映画)

3.8

未来を貫く一閃の稲妻。それは巨悪の始まりか、それとも若者たちが旅立つための光なのか。崩壊した世界を地ならしする街、それは動く城となって新世界を蹂躙する。まるで人類の未来を想うファンタジー、だが、それも>>続きを読む

ダンス・オブ・41(2020年製作の映画)

3.9

この物語のどこに狂気があったのか。踊り続ける隠者の影、暴かれたのはかつての罪。男女の恋慕は拗れに拗れ、枯れた心に憎しみの炎をくべる。それは時代が生んだ悲劇、今も昔も語り継がれるべき負の遺産。あの愉悦に>>続きを読む

テッド・バンディ(2019年製作の映画)

3.8

狂気の尻尾が掴めない。魅力的な笑顔は本物、嘘など微塵も感じない。だが、それは反面、恐ろしい周到さで作り込まれた色物の顔。それでも無実を信じたい、彼が人殺しなど信じられるはずがない。それはそう、もはや洗>>続きを読む

ブルー・ミラクル(2021年製作の映画)

3.9

海底に沈む面影。天地は逆さまになり、少年に孤独な過去を植え付ける。それは悪夢となって蘇っては、どうしようもない真実を突きつける。絶体絶命の窮地、露頭に迷うしかない未来。一欠片の奇跡を信じて、父親は嘆き>>続きを読む

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

4.2

トラウマが消えてくれない。目の前で死んだ少女の幻影が、今もまだ彼の記憶を彷徨わせる。なりたかったのは少女を奪ったカリスマか、それとも戦士のまま伝説となった英雄か。彼は迷う、迷い続ける。その迷宮の中を進>>続きを読む

ザ・ハント(2020年製作の映画)

4.0

殺るか殺られるか。放り込まれたのは死のゲーム、一寸先は地獄の沙汰。だが、そのサバイバルの深淵にはアメリカに巣食う闇をほじくり出す、スプーンとしての役割があった。誠に避難されるべきは誰なのか。そこはこの>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

4.8

そこには人生のようなライブがあった。二度とは来ない夜、奇跡のような生。そのステージの上には全ての感動があった。音楽、芸術、叫び、癒し、そして愛までも。大観衆のハンドクラップが完全に映画館をブロードウェ>>続きを読む

薄氷(2021年製作の映画)

3.9

迫り来る狂気。それは極寒を切り裂く殺意、薄氷に潜む冷酷な死神。いくら助けを求めても、その豪火のごとく慟哭は燃えることを留めやしない。警察官、犯罪者たち、そして、恐怖の追跡者による三つ巴のバトルが勃発。>>続きを読む

アーミー・オブ・ザ・デッド(2021年製作の映画)

3.8

統率された軍隊。それは人間だけの専売特許ではなく、ゾンビたちを究極の兵器へと変貌させる。襲い来るのは破滅の道、降り注ぐのは核ミサイルの雨。四方八方埋め尽くされて、絶体絶命、阿鼻叫喚の舞台を背に、人間と>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

無意識に潜む迷宮。あらぬ記憶は混濁し、時間の概念すらも惑わせる。何が起こっている?何故、こんなにも不安に駆られる?目の前にいるあなたは誰?それは哀しいほどに現実で、残酷なほどの真実でもあった。そう、愛>>続きを読む

ファイナル・デスティネーション(2000年製作の映画)

3.9

逃げた先でも死が待っている。それは運命、循環する滅びの予言。悪夢は凄惨に命を救い、そのしっぺ返しとしての死を用意した。次は誰?追ってくるのは死神なのか?どんな時も油断は禁物。ひとたび気を抜けば、爆発と>>続きを読む

ウーマン・イン・ザ・ウィンドウ(2021年製作の映画)

3.8

その幻惑は謎の入り口。窓枠に収まる日々に、凄惨な恐怖が霞む。その目で見たのは虚構か、現実か。自分の記憶すら信じられない状況で、一体誰を信じることができるのか?霧散する真実、悪魔的な仮面の所在。そう、例>>続きを読む

オキシジェン(2021年製作の映画)

3.7

絶体絶命の監獄、孤立した迷宮。密閉された空間が、まるで生き埋めになったかのように絶望の予感を綴る。不可思議な記憶と、不確かな過去。謎を解く鍵は自己の脳裏を漂っていて、パズルのピースとなって散りばめられ>>続きを読む

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

4.5

ただ守ることしかできなかった。それは同時に奪うことでもあった。一度、暴力に染まった手はどんなに強引に洗っても、刻印となって落ちてはくれない。時は虚い、人も変わる。かつての影は薄弱し、時代の波に取り残さ>>続きを読む

密航者(2021年製作の映画)

3.5

絶望という名の密室。それは蔓延する悲劇の予感、脱出不可能な漆黒の闇。ただ一人の密航者の存在が、完璧なはずのミッションを出口なきサバイバルへと突き落とす。全員が生き残る術はあるのか?絶体絶命の4人に射す>>続きを読む

バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.9

狩りが始まる。悪鬼たちは暗躍し、搾取されてきた人々へと容赦ない追い討ちをかける。UFOが登場、不気味な襲撃、何か、只事でない事件がバクラウという村を呑み込もうとしている。そう、人類の負の歴史は膨張し、>>続きを読む

永い言い訳(2016年製作の映画)

4.3

寂しさを教えてほしい。眼の奥から絞り出せない涙のように。あなたの影を追いかけて、今もまだ、見えない心に問いかける。それは永い、あまりにも永い宙ぶらりんの言葉たち。不器用に虚空を彷徨うものだから、亡くし>>続きを読む

ガーンジー島の読書会の秘密(2018年製作の映画)

4.0

雄大に自然は語る。消せない戦争の傷痕を、そこで生きる人たちの想いを。あまりにも悲劇の歴史は重過ぎるから、最後くらいハッピーエンドで終わってほしい。一冊の本から連なる謎の連鎖に連れられて、彼女は封をされ>>続きを読む

ザ・スイッチ(2020年製作の映画)

4.0

稲妻が運命の車輪を回す。タイムリミットは24時間、魔の金曜日は迫り来る悲劇のページを爪弾いた。繋がりなんてあるわけない。女子高生とシリアルキラーに、噛み合う歯車なんてあるわけがない。はずなのに、物語は>>続きを読む

花様年華(2000年製作の映画)

4.2

たおやかに孤独は募る。その隙間から愛は溢れる。時計は囁き、雨音が二人の姿を影にする。触れる、離れる、そして、また触れる。あぁ、ダンスのように焦がれても、踊る相手は掴めない。朱色は惑う、すれ違う。そう、>>続きを読む

ラブ&モンスターズ(2020年製作の映画)

4.0

恐怖が蔓延する世界。人間は搾取する側からされる側へと転落し、たくさんの愛が引き離された。見えるのは終わりの始まりか、防空壕の中で人類は死に絶えるのか。絶望しか見えない世の中で、たった一つの希望を求め、>>続きを読む

パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.4

大切な人に会いたくなった。永遠のような今日で、運命のように出会えた奇跡。どんなに日々が虚しくても、楽しむ以外の選択肢が無いとしても、今その時、大好きな人の顔が見たい、そばにいてほしい。それはどこにでも>>続きを読む

サウンド・オブ・メタル 聞こえるということ(2019年製作の映画)

4.3

音のある世界が消えた。空気は歪み、耳鳴りが静寂への扉を開ける。もう繰り出す音も聴こえない。ただ吸い込まれるように、声もノイズも、かつての記憶のままで戻らない。それは絶望的な宿命。鉄のカケラはサラサラと>>続きを読む

楽園の夜(2019年製作の映画)

3.8

修羅は地獄のように山積し、真の意味での阿修羅を生む。復讐に連なる連鎖、巻き込まれたら最後、組織の歯車は壊れたタイヤのように取り替えられる。もうどこへ行くにも闇しかない、平穏など、とうの昔に忘れ去った、>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

4.2

闇夜の暗躍、表の顔と裏の顔。それはペリペリとした皮を破って這い出ては、凶器のようなリアルをもたらす。流せるならば流してほしい、滴る血飛沫の痕跡も残さないように。牧歌的な銭湯は狂気の顔を持っていて、巻き>>続きを読む

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