ここまで青空が似合う映画もないだろう。青春はいつだって恥ずかしいくらいに豪快に、若者たちの空を青色に染めてしまうのだ。そして、映画と青春のコラボレーションは、どんな時だって最高の相性で我々にいつかの想>>続きを読む
それはどこか言い訳めいてはいなかったか。確かに彼は苦悩しただろう。戦争を終わらせるため、ロシアに対抗するため、様々な外圧はあったことだろう。だが、結果としてその発明は何を生んだのか。悲劇を拡大しただけ>>続きを読む
最初は小さな一粒だった。それが一つまた一つと拡散し、大きなうねりとなり、日本中の映画館へと広がっていった。そのうねりは更に大きな流れとなって、もっと、もっととたくさんの人たちの心を打った。その果てに日>>続きを読む
知られざる影のヒーロー。体を投げ出し、火だるまになり、時には大怪我を負い、死と隣り合わせのシーンをこの世の中に産み落とす。彼ら、彼女らの名はスタントマン。彼らの顔がスクリーンで映されることはない。その>>続きを読む
何も起きない。淡々と日々は過ぎ、広い家を持て余すように時間は溶ける。豪奢な生活、夢に見た豪邸。きっと誰もが羨む生活。その横に吹き荒ぶ黒い暗雲。煙は灰となり川を流れた。そう、命という名の悲劇のカケラが、>>続きを読む
息ができない、引き摺り込まれていく。そのプールは沼地のように足を取られて、もう顔を出すことすらできなくなっていた。気が付けば、足に群がる亡者ども。いや、違う、そのプールには最初から底などなかった。底は>>続きを読む
仄暗い場所から手を伸ばす。それは思想、それは葛藤、それは分断と呼ばれる社会の縮図。これはフィクションでは片付けられない。実話はすぐそこに転がっている。差別主義者は確実に暗躍し、いつかその日が訪れること>>続きを読む
逃げるしかない。彼に残された道は一つ、絶望しかない道から逃れること、それしかない。死刑という運命は後方から津波のように押し寄せて、一人の青年を無機質に呑み込もうとする。彼は本当に殺人を犯したのか?それ>>続きを読む
それは人生において退屈な時間になる、はずだった。偏屈な教師との共同生活など、若者にとっては凄惨な生き地獄。楽しいはずの休日は雪に閉ざされた学園の中に幽閉された。だが、しかし、人生の転機は空気も読まずに>>続きを読む
地響きはいつしか静寂へと変わっていた。今、砂漠の大地にメシアは降り立つ。運命は流転し、翻弄されるかのように王子は崇拝の対象へと姿を変えた。嵐のような死闘の末に、待っている異形のごとく風景とは。これは長>>続きを読む
と、と、と、所沢!?から早幾年、草でも食ってろと足蹴にされた埼玉県民たちの激闘にまさかの続編が届いてしまった。関西でもやってることは変わらない。もちろん県民ランキング下位には人権などないし、かつての東>>続きを読む
蛇に例えられるものは何?その無機質な瞳の中?それとも引き摺られていく布袋?いや、実はジワジワと締め殺されていく、とぐろのような螺旋なのかもしれない。慈悲などない。想いを遂げるその時まで、明日なき凶行は>>続きを読む
そこは憎悪が潜む森の中。いつしか負の感情は膨れ上がり、もう爆発寸前のところまできてしまっていた。後方から覗く影、亡霊のような欲の塊。全てが一人の人間を中心に集約されていた。集まってくる、愚かなる復讐者>>続きを読む
東京の街に浮かぶBGM。ただ一人、音楽の波間に揺られる人生はどんな想いを秘めるのか。ルー・リードが歌う『パーフェクト・デイ』、アニマルズが歌う『朝日のあたる家』。どれもがその人生を肯定するかのように鳴>>続きを読む
どうすればいい?突然押し寄せた災厄の嵐、テロリストは暗躍し、多くの命が眼前で失われようとしている。その時、彼の中で何かが弾けた。諦めかけた夢、諦めきれない想い、そう、立ち向かうのは今しかない。愛する人>>続きを読む
見えないようで見えている。いじめの気配、大人の影、そして、拡散されゆく噂という火種。その焔はボウボウと燃え上がり、もう取り返しのつかないところまで来てしまった。怪物は誰?どこにいる?少しずつ狂っていく>>続きを読む
世界は終わり始めていた。内戦が勃発し、差別は横行し、暴力と略奪は平和や博愛に代わって主役の座に横柄な態度で君臨していた。堕ちゆく国。言葉などもう何の意味もない。一瞬にして郷土は焼き尽くされ、醜い心は一>>続きを読む
汚泥のように溜まっていた。それは偶然にもほんの少しの理性で保たれていた。ダムが決壊したら最後、ただの醜い差別主義者の本性がぬるりと顔を覗かせた。暴力に身を任せ、罵声を浴びせ、自分より下のものを作りたが>>続きを読む
その力はまだ未熟な精神には大き過ぎるギフトだった。無邪気と残酷の境界線も分からずに、暴力と狂気の一線は簡単に踏み越えられた。だが、それを自覚することすらできない。罪の大きさすらも認識できない。ブレーキ>>続きを読む
ちょっとそんな話は聞いていない。嫁いだ夜に家族でゲーム、まぁ、そこまでは分かる。ゲームの内容はかくれんぼ。まぁ、やらんでもない。が、殺されるとは聞いていない。それならば簡単に殺されるわけにはいかないだ>>続きを読む
そこはハリボテだらけの世界。平等なんて上部だけ、所詮この世は階級社会。さぁ、資本主義の産み出した、膿の産物を海に撒け。そこにあるのは油の浮いた汚物だらけの現実だった。あまりにも醜い。嫌になるほど汚い。>>続きを読む
初めはさざなみ程度の足音だった。その音は次第に津波のようなうねりへと変わり、世界の全てを断絶していく。誰が正しい?何が真実と呼べるものなのか?生き残るための正解など導けない中で、荒野を走り続ける以外に>>続きを読む
時は止まる。視界は揺れ動き、傾き、倒れ込むように瞬く。その黄色く小さな物体は打ち返されて黒ずんで、もうこんなにもボロボロになってしまった。それでもそれは向こう側に返り、そしてまた跳ね返ってくる。何度も>>続きを読む
曇天の下に降る雨。パシャパシャと跳ねる足音。二人で見た景色。日本海の夕陽。寒空を彩る肩幅の広い山。二人で見た未来。分裂してしまう人生の轍。もう戻らない日々。戻れない運命。あんなにキラキラと輝いていた過>>続きを読む
血飛沫舞う殺戮の輪舞曲。一寸先は死の絶壁、殺すか殺されるか、二者択一の修羅の道。気付けば地獄絵図は拡大し、飛び火した爆風は巨悪の尻尾をしたたかに焼いた。バトルに次ぐバトル。殺陣に次ぐ殺人。刀の切先は怪>>続きを読む
またもやホラー映画は時空を越える。『ファイナル・ガールズ』も『ハロウィン・キラー!』もそしてこの作品だって、同じように時(と映画)をかける連続殺人事件のお話しである。オマージュもそこそこにデジャヴ感も>>続きを読む
気付いたら深淵を覗いていた。そこにあるのはポッカリと開いた穴。闇という名の絶望の淵。彼は怒りと堕落に身を焦がし、闇の鎧を身に纏った。愛する人を愛し過ぎたあまり、という都合のいい言い訳と共に。愛はどこへ>>続きを読む
ずっと逃げ続けてきた。高貴な血筋でありながら、闘う運命から離れて、遊び呆けるような日々。彼は本当に名誉がほしかったのか?ただ引っ込みが付かなかっただけではないのか?そんなこともいざ知らず、彼は半ば強制>>続きを読む
その殺人鬼は暗躍しない。例えテレビのショーに出演しても、その男が捕まることは決してない。自然体で、さも常識人のような風体で女性に近付き、突然、隠していた牙を剥く。だが、明らかに異常。間違いなく死の匂い>>続きを読む
後悔のない人生って何だろう。あの時、こうしていれば、ああしていれば、他の道はもっと幸せな人生だったのだろうか。もし年老いて人生を振り返ったその時、この人生で良かったのだと思えたら、きっと選ばれなかった>>続きを読む
偶然はいつだって良質なスパイスだ。それは物語を思いもよらない方向へと突き動かす、仕事ができるバイブレーター。そんな偶然に偶然を重ねれば、アッと驚く出会いもいつの間にか必然となる。この映画はそんな偶然が>>続きを読む
この映画を観てベネチアに行きたいと思う人が果たしているのだろうか?最恐最悪の観光地ネガキャン映画がここに誕生。インバウンドも何のその、観光客は害悪だ、殺してしまえと猛り狂う未曾有のやり過ぎスリラーであ>>続きを読む
北欧とティーンエイジャーとロックバンドの組み合わせは最高だ。大体はロードムービーで、コンテストがあって、青過ぎるほど青春してて、そして最後にライブシーンで終わるのだ。それは一気に走る抜ける、そう若かり>>続きを読む
時は流れ、どこまでも流れていく。それはまるで川のように何の疑いもなく流れていく。もしそんな時間の流れに止まってほしいと願ったら?神様にお願いすれば可能なの?とにかく貴船神社の一角はたったの2分間漂い続>>続きを読む
死出のエレベーターが降りていく。下に向かえば向かうほど、人間の業は暴かれ、地獄絵図はより苛烈な表現をもって描かれる。そこに入ってしまったが最後、もう帰りの切符はどこにも見つからない。どう生き延びるか、>>続きを読む
ハンターがやってくる。ジャングルを震撼させたクリーチャーが今度は灼熱の街を恐怖で満たす。ロックオンされたら最後、確実に死体は転がり、修羅場は地獄絵図へと姿を変えた。正義か悪かの概念など木っ端微塵に破壊>>続きを読む