後悔のない人生って何だろう。あの時、こうしていれば、ああしていれば、他の道はもっと幸せな人生だったのだろうか。もし年老いて人生を振り返ったその時、この人生で良かったのだと思えたら、きっと選ばれなかった>>続きを読む
偶然はいつだって良質なスパイスだ。それは物語を思いもよらない方向へと突き動かす、仕事ができるバイブレーター。そんな偶然に偶然を重ねれば、アッと驚く出会いもいつの間にか必然となる。この映画はそんな偶然が>>続きを読む
この映画を観てベネチアに行きたいと思う人が果たしているのだろうか?最恐最悪の観光地ネガキャン映画がここに誕生。インバウンドも何のその、観光客は害悪だ、殺してしまえと猛り狂う未曾有のやり過ぎスリラーであ>>続きを読む
北欧とティーンエイジャーとロックバンドの組み合わせは最高だ。大体はロードムービーで、コンテストがあって、青過ぎるほど青春してて、そして最後にライブシーンで終わるのだ。それは一気に走る抜ける、そう若かり>>続きを読む
時は流れ、どこまでも流れていく。それはまるで川のように何の疑いもなく流れていく。もしそんな時間の流れに止まってほしいと願ったら?神様にお願いすれば可能なの?とにかく貴船神社の一角はたったの2分間漂い続>>続きを読む
死出のエレベーターが降りていく。下に向かえば向かうほど、人間の業は暴かれ、地獄絵図はより苛烈な表現をもって描かれる。そこに入ってしまったが最後、もう帰りの切符はどこにも見つからない。どう生き延びるか、>>続きを読む
ハンターがやってくる。ジャングルを震撼させたクリーチャーが今度は灼熱の街を恐怖で満たす。ロックオンされたら最後、確実に死体は転がり、修羅場は地獄絵図へと姿を変えた。正義か悪かの概念など木っ端微塵に破壊>>続きを読む
どこからか音楽が鳴っている。頭上で、屋内で、またはすぐに近くで。曖昧さばかりの現場で男は死んだ。転落の原因は分からない。容疑者は絞られているが、自殺の線もある。痕跡は他殺を示す。だが、決定打はない。そ>>続きを読む
ただひたすらに彷徨い続けた。愛する人の影を追い、砂漠の蜃気楼となって身を焦がした。それでもどうしても消えてくれない。愛する人の笑顔が、懐かしい想いが、記憶の果てからどこまでも追ってきていた。時間はビデ>>続きを読む
いつの間にか色彩の合間に立っていた。モノクロばかりの世界に虚無はない。しかし、そこでは誰かに触れることも、コーヒーを飲むことも、もちろん愛する人と想いを伝え合うことすら永遠にない。今、色彩のある場所に>>続きを読む
おどろおどろしい何かが居る。子供の頃から、そこに何かが居ることは分かっていた。そしてその扉を開けたら最後、もう元には戻れないことも。根底から狂っていたのか。それともそれが世の理なのか。主人公は開けては>>続きを読む
闘いたいわけではない。ただ降りかかる火の粉を払っただけ。持てる力を振りかざすことなく、男は街の汚職と真っ向から対峙するしかなかった。これはきっとただの復讐劇ではない。そして、よくあるアクション映画でも>>続きを読む
その壮大な歴史が幕を開けてからもう40年が経過した。ガンダムシリーズはいまだに新しい物語を創造し、その絵巻は今後も伸び続けていくことだろう。その途上、シリーズの中でも特にガンダムの名を世に広めることに>>続きを読む
闇の中を手探りに進む。目の前の景色は見えず、ただ夜のような宵闇が永遠のように続いている。人は時計を見なければ、今、夜のどのあたりに生きているのかも分からない。これはそんな二人の不器用なお話し。二人は夜>>続きを読む
誰も助けてくれない。警察も軍隊ももちろん隣人という名の他人も、誰もが奪うことしか考えていない。そこに広がっていたのは地獄だった。新しい秩序という名の修羅の国。奪い奪われ、狂気と共に練り歩く。誰も信用し>>続きを読む
森の中は狂気の宴。だが、狂ってるのは人間ではない。宴の主役はコカイン漬けでキマリにキマッた森のクマさん。出会ってしまったら最後、逃げても逃げても、暴走クマは目の前の人間たちを無作為に食い殺しては、粉を>>続きを読む
手を伸ばしても伸ばしても届かない。想えば想うほどに擦れちがう、その儚くも揺蕩う謎めいた蜃気楼の名前とは。欲望の連鎖に潜む悪魔の微笑み、待っているのは堕落していく人間たちの哀しき輪舞曲。堕ちていきたい人>>続きを読む
近づけば、近づくほどに遠ざかる。大人になった今ならば、揺れ動く父の心に触れることができたのに。それはとある夏の楽しかった思い出。見返すことをしなければ、永遠に楽しいだけの夏だった。そこには一人、己の葛>>続きを読む
ずっと夢見てた。華やかな世界、銀幕の中で踊る自分の姿を、ずっとずっと夢見てきた。しかし、夢は地下の奥深くに埋め立てられて捨てられて、彼女の気持ちだけが沸騰できずに煮えたぎった。グツグツと燃えるように、>>続きを読む
爆ぜる狂気、仁義なき時代の轍。それを独自の解釈で辿ってみたら、乱れに乱れた戦火の宴がここに完成。一寸先に転がり出るは誰かの首、首、生首。生き残るのは真に意地汚くて滑稽な歴史の膿と、歪曲されたであろう将>>続きを読む
名作漫画の実写化は失敗する。それは都市伝説でも何でもなく、いくつもの前例がその事実を証明している。だからこそ、原作のファンは実写化と聞くと嫌な予感しかしないし、タイムラインは荒れるのが常。実際、完成し>>続きを読む
思えば前半戦は突撃部隊のようだった。が、この後半戦は完全なる籠城戦。守るべき場所を死守するための決死の攻防。長い旅路で出会った仲間たちが結集し、力を合わせ、小さな村が帝国の巨大な戦力と対峙する。それは>>続きを読む
確かに頂点は見えていた。いや、一度はその場所に立っていた、はずだった。全速力で駆け抜けたその靴は、踏み締めてきた地面は、もうすり減ってしまって、走れば走るほどに減速していく。発明は革新に潰され、時代は>>続きを読む
水の色、真昼の月、それらに掻き消される叫び声、それは懐かしい記憶。戻らない時間が交錯し、再び二人は出会った。それは二人にとって運命だった。しかし、二人だけの視点はあまりにも周囲のそれとはかけ離れていて>>続きを読む
これまで映画の歴史の中でサメ映画は常にB級と呼ばれ続けてきた。オリジナルの『ジョーズ』はそうではないかもしれないが、その後ろを追いかけたサメ映画たちのほとんどがB級(またはC級)の烙印を押され続けてき>>続きを読む
そこは完璧な世界。理想化されたビジュアル、老いることない永遠の理想郷。その場所に変化など必要ない。バービーワールドこそがバービーにとっての最高の世界、のはずだった。それがいつしか噛み合わなくなる歯車の>>続きを読む
我々は一体何を見せられているのか。あてどない冒険か、狂気の実験か、それともそれは人間としての本能なのか。あまりにも遠回りに円周を巡る旅は、実にシンプルな帰結へと辿り着く。残酷すぎる故に純粋、その逆もま>>続きを読む
日本の原風景の奥の奥。そこにあったのは、閉鎖的な慣習と人間の業の吹き溜まり。醜く哀れな者たちは、妖怪以上に成仏できない亡霊なのか。追い縋る過去、タバコの煙のように霧散する未来。ユラユラと漂うように二転>>続きを読む
悪夢が終わらない。地は揺れ、波は荒れ、その巨躯が全ての日常を破壊する。それは怪物。災厄となって降りかかったその刹那、怪物はゴジラという名で絶望の象徴として立ち塞がった。彼は立ち向かうことができるのか、>>続きを読む
青春は大変だ。誰にも言えない事情があって、親にも相談できないし、でも弱音だって吐きたくない。そんな時、ヤクザのお兄さんからいきなり、そう、あまりにもいきなりカラオケに誘われたら君はどうする?怖いけれど>>続きを読む
フィリップ・ラショー演じるフランス版にお株を奪われたかと思われた実写化、しかし、日本にも冴羽遼を演じるべき名優がいた。そして、主演の熱量に引っ張られるかのように、日本版シティーハンターの実写版が完全な>>続きを読む
星空が記憶の果てでリンクした。それはきっと哀しみに満ちた想い出。忘れたくない気持ちと共にそこにある。大陸を遡り、見知らぬ土地で新しい誰かと出会い、記憶の残滓を追いかけながら、彼女は気持ちのどこかの戸を>>続きを読む
確かに神と悪魔はそこにいた。人の心に巣食う幻。それに打ち勝てるかどうか、エクソシストは壮絶な闘いの果てに自身の闇と対峙する。地下の底に蠢くのは何?悪魔の本当の目的とは何なのか?祈りこそが最大の武器。今>>続きを読む
それは全て夢だった。目が覚めることのない夢。覚めてほしくはない夢。もし覚めたとしたら、きっと何かが終わってしまう。それが分かっていたからこそ、絶望は淵からぬるりと巨体を濡らした。穴の奥から音がする。壊>>続きを読む
物語はすでに描かれた後だった。それを捻じ曲げようとすればするほど、全ては制御不能の迷宮へと変貌していく。でもだからといって、それは不可能なことなのか?決められた物語に沿うことが、本当に正しいことなのか>>続きを読む
チャラいカップルたちがひどい目に遭う。序盤のチャラチャラしたやり取りを忘れてしまえるほど、とにかくひどい目に遭う。それしか言えない。逃げ惑うチャラ像たち。いきなり殺されるし、モブのように撃たれるし、ヤ>>続きを読む