Arts0001

ルパン三世 カリオストロの城のArts0001のレビュー・感想・評価

5.0
説明不要の名作を金曜ロードショー鑑賞記念レビュー

褒めるとキリがないので要点を絞りたいと思います。

■キャラクターのアンサンブルが良い
レギュラーシリーズを見ていたファンが映画化作品を見た時のファンサービスと、映画品質のバランスがエグいくらい気持ち良いです。

ルパンと次元のバディの魅せ方、スパイスとして効いてくる五右衛門と不二子の魅せ方。そして銭形との奇妙な協力関係。これらが見せ場のための見せ場ではなく物語の中に上手く取り入られていることで、キャラクターの魅力が存分に発揮されているし、彼らのファンになっていくと思います。

魅力的なヒロイン、敵役も良い。
ヒロインのクラリス、カリオストロ伯爵や手下のジョドー、衛士隊やカゲと呼ばれる暗殺集団。これらの濃い人物達が主要キャストに負けてない厚みを作品にもたらしてくれる。

それらが極に達するのが、後半のルパンゾンビ復活シーンからのラストまで。
ここまで積み上げた各キャラクターの魅力が爆発して最高のエンディングにつながります。

■あえて触れておきたい2度負けた意味
この作品のプロットで良いと思っている点がルパンを過去と現在で2度負けさせているところ。

1度目はクラリスとの邂逅、2度目はクラリス奪還失敗で敗走している。

この2つの経緯があったからこそ過去から現在への動機づけ、そして2度負けた相手に対して3度挑んで勝利する達成感が物語加わってラストが本当に気持ち良いのだと思います。
勝利も物質的な勝利ではなく精神的な勝利に着地している点も気持ちが良い。


説明不要な名作のあえて語りたい部分だけを語ってみました。
カリオストロぐらいになると各々方が思い出補正強すぎて、色々な切り口で誉めてそうですね!
Arts0001

Arts0001