ノッチ

乗合馬車のノッチのレビュー・感想・評価

乗合馬車(1921年製作の映画)
3.5
乗合馬車の御者が巨漢の脱獄犯に岩を投げられ不具となり、そのショックで父は死ぬ。

兄に代わって御者となった弟はついに悪人に立ち向かう。

戦後のファンにはフォックス専属として、大掛かりな史劇やG・ペック主演の異色西部劇が馴染み深い、大ヴェテランのキング監督のサイレント期の出世作。

なにかアメリカ映画の一つの基本形と言ってもいいような作品。

聖書の『ダビデとゴリアテ』を下敷きにした物語で、僻村に住む1人のひ弱な若者が主人公。

原題にあるtol'ableというのはtolerableの略でしょうか?

字幕では半人前と訳されていましたが、まだ半人前でマザコン少年のデイヴィッド(ダビデ)が、ゴリアテのような巨人の前科者と対決することになる話。

非力に見える若者が我慢に我慢を重ねたあげく、兄の敵を討つべく巨漢の悪人に立ち向かう。

でもこれは復讐っていう感じではなく、未熟な青年が乗合馬車の御者という仕事をまかされて、その障害となったのが巨漢の悪人って感じです。

最後の、ぼろぼろになりながら馬車を走らせるシーンは普通に泣けます。

そしてヒロインも可愛かった。

あんな可愛い子と両思いみたいな感じで羨ましい。

しかし悪人はあそこまでやったんだから、警察は介入できないもんかね。
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