乗合馬車の御者が巨漢の脱獄犯に岩を投げられ不具となり、そのショックで父は死ぬ。
兄に代わって御者となった弟はついに悪人に立ち向かう。
戦後のファンにはフォックス専属として、大掛かりな史劇やG・ペック主演の異色西部劇が馴染み深い、大ヴェテランのキング監督のサイレント期の出世作。
なにかアメリカ映画の一つの基本形と言ってもいいような作品。
聖書の『ダビデとゴリアテ』を下敷きにした物語で、僻村に住む1人のひ弱な若者が主人公。
原題にあるtol'ableというのはtolerableの略でしょうか?
字幕では半人前と訳されていましたが、まだ半人前でマザコン少年のデイヴィッド(ダビデ)が、ゴリアテのような巨人の前科者と対決することになる話。
非力に見える若者が我慢に我慢を重ねたあげく、兄の敵を討つべく巨漢の悪人に立ち向かう。
でもこれは復讐っていう感じではなく、未熟な青年が乗合馬車の御者という仕事をまかされて、その障害となったのが巨漢の悪人って感じです。
最後の、ぼろぼろになりながら馬車を走らせるシーンは普通に泣けます。
そしてヒロインも可愛かった。
あんな可愛い子と両思いみたいな感じで羨ましい。
しかし悪人はあそこまでやったんだから、警察は介入できないもんかね。