スティーヴン・ソダーバーグ初監督作にしてパルム・ドール受賞作。初監督でこのレベルはヤバい。
でもなんか見てると村上春樹みたいな作品だな。哲学的な会話とセックス。
性嫌悪の人、EDの人、セックス大好きっ子、色々出てくる。てか登場人物4人だけどね笑
EDの人が、女性が性体験、性嗜好を語ってるビデオを見ることでしか興奮しないという特殊な設定が結構深みに繋がってた。
自分でビデオを撮り、インタビュアになる。そしてそれを保存する。それを見て自慰をする。
EDとか性嫌悪とかってやっぱり自分のかなり深い内面の部分が関わってくるから、必然と話も深くなる。
とてもナイーブな人間関係の話で、この映画を面白いと感じるかはそのときのコンディションが大きく関わってくると思う。少しでも感覚が鈍ってると突然つまらない退屈な作品に変貌する。(ちなみに私は若干つまらなかった笑)
この映画が評価された一番の理由だと思うところは、年齢と共にどんどん複雑なものを抱えていって自分でもどうしていいかわからなくなった良い歳の大人が、もう自分の中で価値観が定着してしまった堅物の大人が、変わる瞬間が描かれてるからだと思う。
そんな瞬間って中々ない。
それを特殊な舞台設定によってとても自然に描かれてるのがすごかった。
そして何よりパルム・ドールには珍しい幸福感溢れるハッピーエンド。もはや純愛ですよ。
あれこれ普通の魅力的な恋愛映画じゃんと思いました笑
人は知らず知らずの内に影響を与え合って生きているという大事なことを改めて教えてくれる映画。人との関わりってやっぱ尊いなー