ベビーブームで人口爆発が懸念された1955年の時代背景に、人口減少の危機が叫ばれる現代、果たして私はついていけるのだろうかと見始めましたが、全くの杞憂でした
語り口のうまさが、現実がどうだとか、観客(私)の環境がどうだとかを跳ね飛ばしてうねるような躍動感を伝えてくれます
どんな作り話でも上手く語ってみせるのがホンモノの語り部なのだと川島雄三監督の才能にゾクゾクしました
東京の大物政治家(厚生大臣で人口抑制担当)の家庭に持ち上がった親子それぞれの妊娠話をシニカルに扱ったファミリードラマですが、いわゆる大船調とはまるで違った語りくちで群像劇をみせてくれます
ぐいぐいと惹きつけられ、笑いながら共感しながらあっというまにエンドロール
あー“重喜劇〟ってこういうことなのね!
それにしても北原三枝の美しさといったら❗️