茶一郎

マイ・マザーの茶一郎のレビュー・感想・評価

マイ・マザー(2009年製作の映画)
4.3
 若き天才グザヴィエ・ドラン初監督作品。19歳で作ったという点とか差し置いて、映画として綺麗で面白く素晴らしい。同年代嫉妬を感じながらも拍手喝さい。

 本人の自伝的な物語。母との関係を見事に描きます。印象的なカット割り、中央の絵画、映画の呼吸感を作るアップと音楽使い。主人公とその母との確執をより際立たせる、母の友人と、主人公の恋人のその母との関係など人物配置も素晴らしいと感じました。

 早送りの使い方や美しい美術、緻密な照明がより主人公と母との関係を際立たせる序盤の食事シーン…ともう同世代嫉妬が凄いのですが、純粋に面白いと言える作品でした。
映画が動きだす瞬間とエンドクレジットの出る呼吸感も最高です。
ぜひ、監督の情報を入れずに一本の作品として楽しみたいです。
茶一郎

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