Kevin

ペーパー・ムーンのKevinのレビュー・感想・評価

ペーパー・ムーン(1973年製作の映画)
4.2
大恐慌時代のアメリカに、人を騙しては聖書を売りつけて金を稼ぐ“モーゼ”という男がいた。
そんな彼の恋人がある日亡くなってしまい、彼女の娘である“アディ”は独りになってしまうことに。
近くに親戚がいないアディをモーゼが車で親戚の元まで届けることになったが、彼はその道中でも聖書で金を稼ぐ。
それを見ていたアディも大人顔負けの対応でモーゼをサポートし、彼らは相棒になってお金を稼いでいくが...。

1970年代の作品でありながら、あえて白黒で撮った作品。
監督曰く、「白黒のほうが映画としての表現力が増して見えるから」だそう。
確かにおっしゃる通りです監督。監督のそのアイデアがこの作品を更なる素敵なものにしてくれました。

本作の主演の2人は実の親子。実の親子が劇中では親子かもしれないという設定で物語は進みます。面白い。
モーゼはこの子は娘ではないと言い張りますが、現実世界で親子の彼らなので何だか不思議な気持ちで観ていました☺
逆に本当の親子だからこそ観客の想像が膨らみ、親子かもしれないという劇中の設定が生かされていたと思います。
そして本当の親子の会話のように見えてほのぼの。
「現実でもこんな感じなのかあ」と妄想してしまう。笑

上質なロードムービーの中にカーチェイスやちょっとしたアクションもあり、大いに楽しませてもらいました!
ラストも余韻が残る感じでgood!

ジャケットの彼らはその後の?
妄想が膨らみます☺
Kevin

Kevin