隠れた名作とは、こういう作品のこと。
若き頃のジョニーデップとレオ様の演技が光る、大好きな映画。
一見すると、田舎町で希望もないジョニデと、障がいを抱えたレオ様の、成長物語だが、本作の尖った魅力は、そんな人生の生きづらさに性差が介入してくるところではないだろうか。
実はジョニデとレオの間に問題はなく、起こる問題はすべて男女間の中で発生する。
それを象徴するかのように異彩を放つ台詞が「カマキリのオスはメスに食べられる」というやつだ。
キャラクター設定や、表面上のストーリー展開では、ちょっと良いヒューマンドラマだが、その奥には生々しいリアリズムが存在する。
なんだか分からないんだけどモヤモヤする…そんな時にはこの1本。
俯瞰することで救われる悩みがある、そう感じさせてくれる映画だ。