かすとり体力

ギルバート・グレイプのかすとり体力のレビュー・感想・評価

ギルバート・グレイプ(1993年製作の映画)
3.7
若かりし頃のジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオが登場。
今考えると超絶豪華。

ものすごく良い塩梅のヒューマン・ドラマ作品でした。

どの登場人物も、どこか心の隙間を抱えつつも必死でもがきながら生きていて、そういった日々の生活がとても生々しく描かれている。

そのおかげで、ジョニー・デップが演じる主人公のギルバートが背負わされているものの重さ、また、それに不平を言うでもなく淡々と毎日の日々をやりくりするその姿勢、そして、最後にそれがちょっとした破綻を見せるという大きな物語の筋、これの説得力が半端ないことになっている。

そしてそのことが、「それでも僕たちは生きていく」という未来に開けたところで終わるという一種ありきたりとも言える展開に、これ以上ないほどの切なさと希望のフレーバーを付すことに成功していると感じた。

「なんか良い映画が観たいな」というときに安心して切れるカード、それが本作かなと思います。
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