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25年目のキスのYouのレビュー・感想・評価

25年目のキス(1999年製作の映画)
3.3
これだよ!
この何も考える必要のない90年代映画!
こういうのを待っていたの。
考察とか象徴とか監督の真意とか探ってばっかりじゃ疲労困憊。

画質とかファッションとかポリコレとかじゃなくて、1999年にしては演出が古臭いような?
ポップな軽薄さに平成初期を感じた。
ミレニアム目前の作品だと知ってビックリしたほど。
(いや、それとも、1999年の映画が古臭く目に映るほどに、月日は流れたということなのか…)

その古臭さに気を取られている間は飽きかけたけれど、複数のイケメンにモテているシチュエーションには久々にドキドキしました。
恋から生まれるエネルギーは良いものだ。

学園のジョックを落とすのも楽しいし、
なんつっても先生が知的で大人で陰があってセクシーすぎる。乙女ゲームかな?
生徒と恋する教師って、アメリカでは日本以上に異常者扱いだと聞いたけれど、この時代はまだ、そういう関係にトキメキを抱いて良かった頃だったのかな。
そんな顔で見つめるなよ!
隣乗って来るなよだし、
嬉しそうに寄ってくるなだし、
今カノとはビミョーで…みたいな話するなだし、
別れてんなよ!

好きになっちゃうだろ!!

まあそんな風にですね、虚無の現実の日々に枯らされた胸を久々にドッキドキときめかせてもらって、90年代の恋愛映画っていいなぁーなんて改めて思ったわけですけど、
でももし自分が、ラストに賭けの対象にされたあの立場に立たされたら、
禄に釈明も謝罪も受けてないのに結局記事ネタにすんのかよと思って絶対行かないと思った笑


最後にドリュー・バリモアを称賛して終わります。

ドリュー・バリモア連れてきて初っ端
「ブスのジョジー!ブスのジョジー!」
は無理があるだろw
ええ加減にせえよww

と、思ったらマジでホントにちゃんとブスでワロタ
あのニタニタした猫背の猪首がたまらねえ!
この人、喪女の芝居が上手すぎる。
解像度が高すぎる。

なんかずっとブスなのに、ふとした瞬間にめっさ美人だし、
なのに次の瞬間にはやっぱりブスに戻ってて、
終始一貫して絶妙に垢抜けず、
でも急に大人びたりして、
そうかと思えば実年齢17歳のごとき透明感出してくるし、
くるくる変わる表情は見てて嬉しく、
スクールカースト最上位のお仲間に入れてもらっても何か何処かがそこはかとなくずっとダサいのに、
10代だけに許される、似合ってないのに若さのゴリ押しで全然着こなすの術とか使ってくるし、
俺が言ったこと全部覚えてるし、

こんなの好きになっちゃうだろ(相思相愛)

あれ、この振り幅激しい魅力って、ホント思春期のそれですやん。
思春期って、ビジュアルだけを見れば、成長途中ゆえの不安定さがあるけれど、あの内側から弾けるパワフルな知性と生命力の美しさってのがあるじゃん。

10代なんてまじでみんなそのままで美しいんだよ。
綺麗事じゃなくてまじでそう思うよ。

今作のバリモアはね、まさにそれでした。

25歳のくせに。
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