Tラモーン

イレイザーヘッドのTラモーンのレビュー・感想・評価

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)
3.5
ずっとクリップしてたけど、今日はね…行けると思っちゃったんだ…。


印刷工のヘンリー(ジャック・ナンス)はガールフレンドのメアリー(シャーロット・ステュアート)の家の夕食に招かれる。そこでメアリーの母親に彼女が未熟児を出産し、その責任を取って結婚しろと迫られる。しかしメアリーは産んだものが人間であるかわからないという。


40℃の高熱に1週間うなされてもここまでの悪夢は見ねぇだろ。とんでもないものを観てしまった。デヴィッド・リンチの頭どつなってんの。

冒頭のヘンリーのアップと惑星のイメージ、皮膚の爛れた男となんか気持ち悪い紐状のやつ。ヤバいかも。これ観れないかもって思ったけど頑張った。

場面変わってヘンリーが仕事から帰ってくる道々の歩いてる様がなんかもう街が寂れまくっててずっと不気味。住んでるアパートも壁紙や床の模様がとにかく落ち着かない。ずーっと変な音がしてて頭おかしくなりそう。不気味だけどお隣さんが美人なことだけが救いか。エレベーター変な間だったな。

メアリー宅の夕食がまた不気味。両親は様子がおかしいし、キッチンにいるあのタバコのババアはなに?
そしてあのチキン!ヴォエ…。
そりゃメアリーの母ちゃんも白目むいて発狂するわ。

場面変わっていよいよ登場する例の赤ちゃん!ギャー!無理!うっすら知ってたけど不気味というか気持ち悪過ぎる!
プップってごはん吐き出してるとこ無理すぎる!動きから泣き声までとにかく不快すぎる!

耐えきれず発狂して出ていくメアリーと、何故か愛しさを携えたような顔で「それ」のお世話をするヘンリー。
病気だったのかじゃないよ!なんだよそのブツブツ!ヴォエ…。

もうここからはヘンリーBADモードって感じなのでストーリーもなくひたすらに悪夢を見せられるだけ。

ラジエーターの中の小さなステージで踊るほっぺた女、踏みつけられる紐状のなにか、土の山に飛び込んで蠢くなにか、ヘンリーの首が飛んでイレイザーヘッドが消しゴムに…。
唯一の救い、美人の隣人さんといいことできたかと思えば束の間で、それを赤ちゃんに嘲笑われ…。

ようやく「それ」に不快感を抱いたヘンリーはハサミを手に取り…。
ヴォエ…!無理無理無理。なにそれキモ過ぎるにもほどがあるだろう。

ラストシーンはわけわかんなすぎてもう覚えてないや。


一応考察を読んだけど、やっぱり妊娠出産堕胎のメタファーなのかな。
冒頭の惑星と紐が卵子と精子だとは思わなかったけど、予期せぬ妊娠と出産で強引に結婚させられたり、育児でメアリーが耐えられず発狂したり、赤ちゃんが不気味な病気になったりとかは、ちゃんと親になる責任感あんのか?みたいな意味合いなんだろうなとは観ながら考えていた。それを極端に不気味にデフォルメして感じかな。

思うように行かない我が子にイライラしちゃったり、育児のストレスでパートナー以外を魅力的に感じてしまうのは実際に世間でもよくある話だし。

うーん、そうなるとラストのヘンリーの行動は堕胎??

"天国ではすべてがうまくいく"って歌は堕胎を肯定してんのか?望まれず生まれて不幸に育つくらいなら…ってこと?

なんにせよカルト映画の代名詞と呼ばれるだけのことはある作品でした。もう多分観ないです…。
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