砂場

姿三四郎の砂場のレビュー・感想・評価

姿三四郎(1943年製作の映画)
4.5
黒澤明の初期作3本!まずはこの記念すべき第1作

ーーーあらすじーーー
■田舎から上京してきた三四郎(藤田進)、柔術家を目指し門馬三郎率いる神明活殺流に入門。ちょうどその日、門馬らは矢野正五郎(大河内傳次郎)闇討の実行の日だった。
■警察の柔道指南役になるなど頭角を現してきた矢野を恨んでの計画である。しかし矢野は一人で門馬たちを投げ飛ばす。それをみた三四郎は柔道家を目指し矢野に弟子入りする。
■その後メキメキと上達した三四郎、矢野以上ともいわれたが喧嘩っ早く人間の心が欠けていると矢野には指導された。やけになった三四郎は冬の池に飛び込みそこからみた蓮の花の美しさに人間の心を理解した。
■良移心当流柔術の達人、檜垣源之助(月形龍之介)が来訪し三四郎の兄弟子に重傷を負わせるなど実力を見せつけた。他流試合で門馬と対決した三四郎、投げたはずみで柱に頭をぶつけた門馬は帰らぬ人となった。その娘の悲しい目が脳裏から離れない。柔道を続けることに迷いがあった三四郎は一心不乱に祈りをささげる女性小夜(轟夕起子)にであう。彼女は次の対戦相手良移心当流師範、村井半助(志村喬)の娘であった。三四郎は衝撃を受けるが尚名乗り立ち去った。
■警視庁武術大会では三四郎が技で村井を圧倒し勝利。その後村井は暖かい言葉を三四郎にかける。右京が原での檜垣との対決、三四郎は投げ技で勝利。
■三四郎は横浜から旅に出た
ーーーあらすじおわりーーー

🎥🎥🎥
★1作目にして非常にスペクタクル十分の黒澤明映画になっているのがすごい。最後の決闘シーンなどは、吹きすさぶ風や速い流れの黒い雲など自然の方も黒澤的スペクタクルに力を貸してくれている
★蓮の花とか下駄とか印象的な小物使いもうまい。
★なんども映画化されている本作、三四郎役がだれなのか当時の人ももりあがったんだろうなあ、リアルタイムでは三浦友和の印象があるけど、やはりこの藤田進の不器用で真っすぐな火事がいい。檜垣を演じる月形龍之介の異様さも際立つ。ブレードランナーのガフを思い出したw
★検閲で恋愛シーンカットされたようだけど、もっとみたかったなあ、さすがにほのかすぎて、、、もうちょっと見たい
★骨太のストーリー、主人公の成長、スペクタクルな画面、ちゃんと黒澤映画でした
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