茶一郎

銀河ヒッチハイク・ガイドの茶一郎のレビュー・感想・評価

銀河ヒッチハイク・ガイド(2005年製作の映画)
3.6
開始15分で地球消滅!
 もはやクラシックと化しているSF小説を原作にした今作は、「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」宇宙と生命の真理に到達する名(迷?)コメディ・スペース・オペラ。
 
 全編、肩の力が抜けるユルさで、まるで『スター・ウォーズ』のカンティーナ、チャルマンの酒場が109分間続いているような軽いノリとセンス・オブ・ワンダーが魅力的。
 「え!? それって『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(GOG)じゃん!」と、つい思ってしまうが。今作の特徴は、なまじ頭の良い人がバカのフリして作ったSFなため、全編、専門的すぎる科学用語や謎法則を出した後に、本気でバカバカしい結論に持って行く語り口が連続するという点だ。今作は、まさに地球規模に収まりきらない、銀河の常識に基づいて作られているのである。

 頭が二つある大統領や、人間の感情をインプットしすぎたせいで鬱病になってしまったロボット……と旅を共にする仲間も魅力的なら、敵は縦割り行政が根付いた種族と本当にバカバカしい(褒め言葉のつもり)

 物語の核を担う「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」だが、これはGoogleで「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」と検索しても答えが出るほど、SFファンにとっては一般常識になっているらしい。
 一度、今作を観る前に「生命、宇宙、そして万物についての究極の疑問の答え」を検索して、「何でそうなるんだよ!」と前のめりでの鑑賞をオススメしたい。
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茶一郎

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