結湖

シンドラーのリストの結湖のレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
3.7
リーアム・ニーソン祭、開催中。(個人的な)
内容は知っていたものの、ちゃんと見たのは初めてでした。(遅い)
ドキュメンタリータッチで描かれているので、ストーリーや心情を語るモノローグはなく、補足的な説明が一部されているだけです。
ドイツ軍の傲慢と残虐さ、ユダヤ人の悲劇と嘆きを対比的に描いているのが印象的です。まるで虫を潰すように人の命を奪う行為がいくつもあり、目を覆いたくなるくらい非道で、生々しいです。
軍事特需が目的の実業家のシンドラー(リーアム・ニーソン)は、使命感や同情心、苦悩すらもあまり見せず、どちらかといえば金儲けのためにユダヤ人を利用しているとばかり(当初はそうだったろう)に、むしろ飄々としているくらいだが、後半、ホロコーストが激化するにつれ、できるだけ多くのユダヤ人をいかに救うか考えるようになるのです。
それが一気に噴き出したシーンは涙が止まらず、感動というには重苦しい気持ちになりました。
己の無知さを改めて思い知ったのですが、600万人も虐殺されているという事実に背筋が凍るかと思いました。人間って恐ろしすぎる。
忘れてはいけないってよく言うけど、忘れてはいけないのは「同じ人間が引き起こした」ってこと。悪魔にそそのかされたわけではないってことです。
そして、それを救おうとしたのも同じ人間だということです。全体からみれば小さな力だったかもしれませんが、神様ではなく普通の人間だったんです。

どうでもいいことですが、シンドラーの女好きで成金っぽい感じが、リーアムパパにとても似合ってて、かっこよくて、たまらんかったです。
リーアムパパって言ってますが、リーアム・ニーソンの一番お気に入り映画は『96時間』のブライアンでも『スター・ウォーズ』のクワイ=ガン・ジンでもなくて、『プルートで朝食を』のリーアム神父(役名まま)だったりします。(他にもあるだろうよ……)
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