ぬーたん

シンドラーのリストのぬーたんのレビュー・感想・評価

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)
4.7
100単位とゾロ目のレビューは数字合わせにしたいけど、1000レビュー超えて一周してどうするかなあ~と思っていたら先週今作を観ていたら『1100人のユダヤ人を救ってくれた…』とのセリフが!おぉ!これだ~と思わず画面のリーアムに手を合わせちゃったよ😅
原作は読んだが公開時は映画館は行けなかった。でも195分の長尺と恐ろしい映像に耐えられなかったかも?ビデオで観て今回は3回目。今までで一番感動したのは年齢のせいかな?
本を最初に読んだ時から驚いたのは、オスカー・シンドラーは聖人君子ではなく、むしろ真逆の人間、ナチス党に入党していてナチス高官とも交流があり、戦争で一儲けを企んでいた、私利私欲にまみれた人物だということだった。それが何故?
1908年生まれのオスカーがホーロー工場を買ったのは31歳の時だった。それからわずか3年程で800人を雇うまでの巨大工場になった。そのうちゲットーのユダヤ人は370人もいた。彼は女好き(愛人と子供あり)金使いが荒く金儲けばかり考え、快楽主義だったという。そのオスカーがナチスのユダヤ人に対する弾圧、残虐な行為を目の当りにして不信感を持ち、ユダヤ人救済へと行動し始めるのだ。全財産を賭けて。
シンドラーにリーアム・ニーソン。当時41歳位。当時は良く知らない俳優だった。第一印象も、大柄で大きな鼻で、というくらい。今じゃ、無敵のリーアム兄さん!こういうシリアスな役は改めて観ると、特にラストのシーンとかね、上手い!流石です、アニキ!ノブオ~!😅
シンドラーの片腕となるイザック・シュターンにベン・キングズレー。ガンジーのハゲちゃんは真面目な役が似合う。
ナチス親衛隊将校アーモン・ゲートにレイフ・ファインズ。30歳位で若くて綺麗な顔!冷酷な役が似合う。この役以降も冷淡な役が多いけどぴったりなんだよね。
アーモン・ゲートはオスカーと同い年。身長192㎝体重120㎏の巨漢!こんな大男で耳の尖った男、さぞ恐ろしかったろうと思う。ゲットー解体時は「ルブリンの血に飢えた犬」プワシュフ収容所所長時代は「プワショフの屠殺人」というあだ名、残虐なサディストだった。37歳で処刑された。
27年前の映画、スピルバーグ監督47歳位。既に人気があったがユダヤ人である彼はこの映画には特別な想いがあったと思う。実際に監督料は断ったという。
音楽が効果的で良い。ジョン・ウィリアムズだ。
最初に観た時は、モノクロの中の”赤”が黒澤明『天国と地獄』の真似じゃない?と気に入らなかったが、黒澤監督をリスペクトしてオマージュ的に使ったと聞いて納得はしたけどね。今回、この”赤”がシンドラーの気持ちの変化の重要なカギになっていて、上手に使っているなあと思った。
195分、その殆どは辛いシーンばかりだ。目を背けたくなる、どうか助けてと祈りたくなる。こんな事実があったということ、忘れてはならない、次の世代にも伝えていかなければ!とは思うが、正直、しんどい。観終わったらグッタリ。
ラストのシンドラーの叫びは、泣けて仕方ない。
本人たちの登場には、もう号泣。
オスカー・シンドラーのその後は決して成功したとは言えない。でもユダヤ人との交流と恩返しは死ぬまで続いたようだ。
いつか、また4回目を観たい。
1100レビューにふさわしい傑作を観れて幸せ。
次はね…すぐ来るんよ。1111レビュー。これはどうしたものかと…誰も気にもしないことなのに、ひとり悩んでるわ。何かないかな?ワンワンワンワンだから、犬の話、とか?😆
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