みどな

羊たちの沈黙のみどなのネタバレレビュー・内容・結末

羊たちの沈黙(1990年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

サイコスリラー。

連続殺人事件を追う女性FBI訓練生クラリス(ジョディ・フォスター)と、アドバイスを与える猟奇殺人犯で元精神科医ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)との奇妙な交流を描く。

レクター博士の初登場カットは「ただ立っているだけ」。
そして、アップショットで画面のこちら側を見通すほどまっすぐ見つめる目に
さっそく「引き込まれる」。
全編通して「レクター博士の掌の上で転がされた」かのような印象を受ける。

また、ガラス越しにレクター博士の顔が浮かび上がったり、
暗がりで表情が見えなかったり、
クラリスの心の中にレクター博士が「入り込んだ」ようで
「精神を乗っ取られる」と言われてた所以が見える。

「羊たちの沈黙」。
クラリスのトラウマの根源である「牧場で飼われていた羊たち」の悲鳴。
子供の頃は「屠殺(家畜などの獣類を肉・皮などを取るために殺すこと)」がわからなかったクラリス。
その時助けられなかった「仔羊」。
仔羊は聖書において「生贄」と比喩される。
そのため、「事件の被害者たち」を助けて「悲鳴」が止めることを
彼女のトラウマ克服となぞらえてのタイトル。
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