このレビューはネタバレを含みます
[子供のようなブリュノ]
終盤で自分から行くのが、何となく違和感があり、あのまま逃げてしまう方がブリュノ(ジェレミー・レニエ)らしいと思ったが、それは希望がなさ過ぎる。
しかし、きっと、この繰り返しなんだろうけれど、ブリュノが、あの涙をきっかけに、その後は、長続きする家庭持てるようになって欲しいと思った。
多分、あっち方が職業訓練もあるかもしれないし、枠の強い中でなら、続けていけるものが身に付くかもしれない。
自分の子供を…、というあまりにその場しのぎのやり方は、かなり衝撃的。お金がすべてということかなと。このままでは、誰からも信頼されないままで終わってしまう。
だから、枠の中が彼にはいいと思ったけれど、自分から告白するとは、何かが彼の中で変わったのかもしれない。
ソニア(デボラ・フランソワ)もそうだろうけれど、ブリョノはお金しか信頼できないような、余程過酷な家庭で育ったんだろうし、先の事を全く考えられないのは、何らかの発達の偏りがあるんだろうと思う。
ブリョノのジェレミー・レニエもソニアのデボラ・フランソワもなかなか良かった。特に、ジェレミー・レニエが「イゴールの約束」の少年から、大人になり、こんな役者になっていて嬉しいような感じがした(2020.7.19)。