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アンタッチャブルのiroのレビュー・感想・評価

アンタッチャブル(1987年製作の映画)
3.5
この作品の魅力は数あれど、主人公達を「チーム」として編成した点は触れる必要があるだろう。正義感に燃える若きヒーローのエリオット・ネス(ケヴィン・コスナー)、酸いも甘いも熟知したベテランとしてチームを先導するマローン(ショーン・コネリー)、ニヒルで射撃の達人である新米警官のストーン(アンディ・ガルシア)、そしてやや巻き込まれた感のある財務省の簿記係ウォレス(チャールズ・マーティン・スミス)。

この4者の魅力がバランス良く絡み合う事で、〝男臭いながらもスタイリッシュ〟という独特のスタンスが作品にもたらされている。

ギャングムービーらしく、冒頭からラストまでハラハラドキドキの刺激を観る側にしっかりと与えてくれる。階段の乳母車のシーンは有名だが、同じくらいに警察署内のエレベーターの、「TOUCHABLE(届くぞ!)」という脅迫の場面も背筋が凍る程に印象深い場面である。

この映画で抜擢され、スターダムの階段を駆け上がったケヴィン・コスナー。若さもあり、正統派のベビーフェイスというポジションは実に馴染んでいる。ピークが早く来てしまった俳優(そう言い切ってしまう)だが、ぜひ王道での復活を個人的にも待ち望んでいる。
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