あきらっち

バーレスクのあきらっちのレビュー・感想・評価

バーレスク(2010年製作の映画)
4.8
度肝を抜かれた。

洋楽にさほど詳しくなく、クリスティーナ・アギレラ、そしてシェールという二人の偉大な歌姫の存在をそもそも知らなかった。
ホンモノのメガトン級の歌声をノーガードで叩き込まれ、聴いた瞬間鳥肌が…。
クラクラするほどの衝撃に、今も興奮は冷めやらない。

とりわけアギレラ。
冒頭からの飾り気のないナチュラルメイクに、ハツラツとしたピュアな輝きが、とても愛らしい。

が、歌と踊りとなった時、
スイッチが切り替わる。

腹の底から発せられたその歌声は、
重厚でパワーに溢れ、
辺りの空気と聴く人の心臓までも震わせ、
圧倒的な煌めきと存在感を放つ。

類い稀なる歌唱力もさることながら、役者としても表現力も素晴らしく、彼女の魅力が詰まった本作は、観た者をきっと虜にしてしまうだろう。


“バーレスク”という映画。
先入観だけで、ミュージカル調のセクシーショーがメインの映画くらいにしか思っていなかった自分が恥ずかしい。

Blu-ray観賞であったが、メニュー画面から既に迫力満点。続く本編のオープニングで一気に心は鷲掴みにされる。

一言で言えば、田舎町から夢を掴みに都会に出てきた女性のサクセスストーリー。

だが薄っぺらさは皆無。

セクシーな衣装やダンスの魅力と超一級の歌。
途中で中弛みすることなく、物語は走り抜け、圧巻のラストシーンに誰もが興奮するだろう。

アギレラとシェールを取り囲む役者も素晴らしく、一筋縄にはいかない人間模様を織り交ぜ、決して下品ではなく、嫌味なく爽やかで甘酸っぱい魅力に溢れた本作を今まで観ていなかった事を心底後悔した。教えて頂いたフォロワーさんに感謝。

年末年始と、もう何度も観返した。
これから先も、何度も観返す事だろう。

いつか、映画館の大画面で、大迫力のサラウンドに包まれて、この映画を観てみたくてたまらない。

※役者もさることながら、舞台セットやカメラアングル、色調、衣装など全ての映像要素も鳥肌がたつほど素晴らしかった。
家での観賞は、是非、部屋の灯りを消して、真っ暗の中で、映画に込められた物言わぬ光の存在までもを感じて観賞することをお勧めする。

スコア5は、いつか映画館で観れた時の為に残しておこう。
あきらっち

あきらっち