しゃび

突然炎のごとくのしゃびのレビュー・感想・評価

突然炎のごとく(1961年製作の映画)
4.0
【ミスマッチな男と女と詩と記録のコラボレーション】

男2人と女1人。
青春を感じさせる組み合わせなのに、どこかチグハグだ。

ミスマッチに感じられるのは、
詩的な表現とは裏腹に記録的すぎるからだ。

描かれる男と女もチグハグだ。

交わらないことが決定づけられた男女が延々とじゃれあう。

価値観の不一致と言ってしまえばそれまでだけど、そもそも一致することなどないのかもしれない。


ポエジーなモノローグ。
生々しい映像。
結ばれることのない男女。


映画は異なるものを一致させるメディアだけど、この作品は異なるものを相反したままにする映画だ。そして、相反するものはうまく同居すると美しい。


要するに美しい映画なのだ。
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