タカ

地獄の警備員のタカのネタバレレビュー・内容・結末

地獄の警備員(1992年製作の映画)
4.1

このレビューはネタバレを含みます

「アンタまだオレという人間を分かっていないようだな」

すごいよ!!キヨシさん
黒沢清監督のホラースリラー映画
サイコパス元力士が人間の骨をポッキーのようにパキパキ折っていくという
あらすじだけでありがとうございます❗️とお礼を言うほどに自分の好みにどストライクな作品

サイコパス元力士役にはこの作品で映画初出演を果たす松重豊
これがハマりにハマりまくってる
めちゃんこ怖い😨
元から強面であることを考慮しても見事なまでの無表情が恐怖を煽りまくる
いや、ターミネーター か👋
機械人間ばりに冷徹な表情をするのだからいやはやスゴい
ぼそぼそしゃべる感じも雰囲気出てるねー

のっけのタクシーからもう嫌
運ちゃんの感じ悪すぎないかい
恐怖とかじゃなくて不快センサーを刺激する
さすがに力士の話は突拍子なさすぎと思ったけど、フックとするには仕方ないか
ちと強引かな

会社に入ってさっそく、女性も絵画も同じで売れなきゃ意味ないという超絶蔑視発言
コンプライアンスはどこへ行った!
久留米のクズっぷりを端的に示すための方法だと思うが、ひどすぎる
時代ということだろうか…それにしても遅れてる気はする
その後のインスリンのくだりもやばかった
ありゃ即刻懲戒処分でしょ
自滅すると見抜く兵藤の洞察力はなかなか

受け流せないシーンたち
砂糖の瓶倒してから持ち上げる時にわざと角度傾けて中見バッサー
資料室の棚間隔広いのにめちゃくちゃ蛇行してぶつかっていく
いや〜〜粗々やん
そういう描写撮りたいがための不自然さ
そういうところに若さを感じる

誰もが持ち合わせる狂気
嫌味が滲み出るタクシー運転手
セ・リーグパ・リーグ両制覇、おまけにアル中の久留米
要領が良いだけで隠し持った顔が気持ち悪すぎ、
セ・リーグ若手エースの野々村
独善的で人を虫けらのように評価する兵藤
自分の利に味をしめて秘めた悪意を抽出するベテラン警備員の間宮
そして何より勤務時間中に平気で自分のイヤリング探しに注力する自覚なしOLの久野
登場人物のほとんどが実は奇天烈
富士丸が一番純朴なんじゃないかと可愛く思えてくる
結局、みんな狂ってやがる❗️

吉岡の中盤からのカッコ良すぎ展開
狂った世界で見せる一筋の光✨
一度、死亡フラグを立たせたのに助かるというメインキャストへの成り上がり
結果的にニ度も窮地を脱したことには意味があるのか
人は見かけによらないというメッセージ??

総じて申し分のない殺人描写
初手、脈絡なしロッカーの血垂れ流しは最高❗️
ただそのインパクトを優に超えていくその後の残虐な痛々しさ😱
脚立で手足一本一本折っていく、パイプ強打で腕ねじ曲がるとか痛すぎてうめき声出ました…
ひたすらゴアに振った非現実よりよっぽど現実的で痛い😰
極めつけの最終ロッカープレスの芸術点も高い
アイアンメイデンかよ❗️

再逮捕されるまでに時間がないからという理由は分かる
おそらくカーラジオを聴いた時から腹を括っていたのだろう
だからこそ己の狂気を解放して野放図に行動する
まぁでもこれだけの人間がよく3年間何もしでかさなかったねと感心すらしてしまう
もしかしたら空白の期間に彼の狂気を増幅させる何かがあったのではないか
スピンオフをやってほしいくらいに興味がある

いや〜しっかり怖いし、オモロいやん
最高です❗️キヨシさん
タカ

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