Kou

ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!のKouのレビュー・感想・評価

4.0
エドガー・ライト監督作品で
なぜかこの映画だけずっと観てませんでした。
それは“副題がダサすぎる”から。
それを今、非常に後悔しています。




〈あらすじ〉
ロンドン首都警察でトップの実力を誇るエンジェル(サイモン・ペグ)。そんな彼はある日、上司や同僚に「俺らが活躍できない」との軽い理由で田舎街サンドフォードに左遷されてしまう。
ほとんど犯罪など起こらない街でエンジェルを待っていたのは、呑気でいいかげんな仲間たちと共に退屈な仕事に従事するばかりの日々。
しかし一つの事故をきっかけに、エンジェルはこの一見平穏な村に潜む何かに気づきはじめる──




『コメディ』『ホラー』『バディー』
この三つのジャンルを“本作一つ”だけで味わうことが出来ます。エッジの効いたコミカルな台詞に、アクションバディームービーに引けを取らないほどの
熱い展開、そして突如出てくるホラー。



色々やりたいことを無理やり詰めんだ次作
(『ワールズ・エンド』)とは違い、コミカルなシーンの合間ですら伏線にこだわっており、最後まで観た者に納得のいく爽快感を与えてくれる。



『映画オタクが知ってるネタを
知ってる者同士できゃっきゃしあう』
そんな内輪パロディ作品が多い昨今。

この監督ももちろんそういうタイプではあるんですけど、本作は“元ネタを知ってても知らなくても”面白く、楽しい。むしろ元ネタを知りたくなるような、『愛のあるパロディ』に仕上がっているのが好感度高い。



ただ、「映画への深い愛」や、「異常ともとれる知識量」を持ってるこの監督が、パロディ作品だけを作るのは個人的にもったいないと思っています。



他のエドガー・ライト作品でも多用されていた、“リズミカルな音楽とのマッチング”はこの監督ならではなので、エドガー・ライトにはぜひ『ベイビー・ドライバー』路線を続けていってほしいところです。
あれは改めて振り返っても最高の映画でした。



2018年1月10日 12本目
Kou

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