『コップ・カー』に続いて、ケビン・ベーコン主演作を鑑賞しました。
それに「ナメてた相手が実は殺人マシーンでした」映画&ビジランテ映画でもありますから、マーティン・スコセッシ監督の『タクシー・ドライバー』の記憶が新しいうちに、このジャンルの映画を出来るだけ観ることにしました。
今作のキャッチコピーは、
「愛する家族のために、街のダニども、全員死刑に処す」
です。
ライムスター宇多丸さんはこのフレーズ、特に「街のダニども、全員死刑に処す」を相当気に入ったんでしょうね。
この手の「ナメてた相手が、実は殺人マシーンでした映画」の映画評で、ことあるごとにこの台詞を聞きます。
幸せな家庭のホームビデオの映像からこの映画が始まりますけど、そこでケビン・ベーコン主演作で、しかも監督はジェームズ・ワンというクレジットを見て、もう違和感しか感じませんでした。😅
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(被害者の悲しみの心情をちゃんと描いている)
基本的には悪人をバッタンバッタン殺していく、アクション映画でよくある話なんですが、観終わった直後の第1印象は、「やっぱり復讐は正義ではないし、法が人を裁くべきだ」ってメッセージに感じました。⚖️
序盤で、長男が強盗に入ったギャングに理不尽に殺された主人公やその家族の無念さを思った以上にちゃんと尺をとって見せてくれます。
本当に何の関係もない人が巻き込まれた事件ですから、「明日は我が身」というか、自分も普通に生活していてそうなる可能性もゼロではないですね。😰
現実に起こった先日の京都アニメーションの放火事件の被害者やその遺族の無念を連想しました。
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でも、こういう映画は悪役が徹底的に腹が立つキャラクターにしてくれた方が逆に良いです。
もちろん「悪役にも人としての苦悩や良心がある部分を描く映画」も必要だと思いますけど、今作はそっちに振り切った作品です。
悩むのはケビン・ベーコン演じる主人公の方ですね。🤦🏻♂️
(良かったポイント)
①主演のケビン・ベーコンってキャスティングが絶妙だと思います。🥓
被害者から転じて復讐の鬼になるわけですけど、
ジェームズ・ワン監督は、今作の主人公を被害者として描きたいのか、加害者として描きたいのかよく分かりません。でも、おそらくその両方だと自分は思います。😅
あの役はリーアム・ニーソンでもそれなりに良かったのかもしれませんが、ケビン・ベーコンのボロボロになって頭を丸める様や、怒りを押し殺したり、痛みに耐える表情が好きです。🤕
前述のような悲しみのシーン、特に病院のベットの前で語りかけるシーンもいいです。🛌
②長回しのシーンの緊張感がいいです。
これは宇多丸さんも今作の評で言っていましたが、中盤の駐車場での逃走シーン、特に車の警報装置を鳴らしまくるくだりは、観ていてすごく面白かったです。💯
少なくとも自分は他の映画であんなシーンは観たことがありません。🤣
観終わった後も一番印象に残ったのはあの一連の流れです。あそこだけまた観返したいです。🅿️
長回しのシーンで言うと、自宅で警察を待つまで鍵を閉めるくだりも緊張感がありました。🏠👮♀️
③武器の調達を描いている
ジョン・グッドマン。
(自分の中では『モンスターズ・インク』のサリーのイメージが強いんですがそれはさておき、)彼がケビン・ベーコンに銃を提供する会話も印象的です。
『タクシー・ドライバー』同様に、銃の調達シーンって必要ですね。🔫
アメリカって、てっきり自由に銃を所持して良いものと思いがちでしたけど、そりゃ登録されているものは殺しには使えませんよね。🇺🇸
(悪かったポイント)
これといってありません。
Amazonプライム・ビデオで期待値がそんなに高くない状態で観たせいか、或いはこの手のジャンル映画として割り切って観たせいか、あまり悪い部分が思いつきません。
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(ジェームズ・ワン監督について)
自分は彼の監督作品で(ちゃんと全編を観た)のはこれの前作『SAW』だけですが、あれは傑作だと思います。😆
高校生の頃に観たんですが、残酷さもさることながら、脚本の面白さとラストの衝撃はすごかったです。😱
あと、『ワイルド・スピード』シリーズに自分はあんまり興味ないんですが、彼の監督作品の『スカイ・ミッション』のラストシーンだけはYouTubeで観ました。
あのシリーズを殆ど知らない自分が観ても、ちょっと胸にグッと来ます。😢
最近レンタルを開始したDCの『アクアマン』も評判良いですね。🧜♂️
これらの作品を手掛けた監督が同一人物とは思えませんけど、「暴力の演出が上手い」ってのはアクション映画も、ホラー映画も何かが共通するのかもしれません。😅
