自由奔放な美女ホリーと、同じアパートに住む作家ポールとのロマンスを描く。
エレガントなジバンシィのカクテルドレス、ハット、サングラス、アクセサリー、耳栓にアイマスクなど、ヘプバーンが身に付ければ全てがお洒落で魅力的だった。
コーヒーとデニッシュを手にするオープニングは、何度も観たくなる映像だ。
窓辺でギター弾きながら「ムーン・リバー」を歌う場面が印象的。
輝きを放つヘプバーンの美しさがこの作品の全てだった。ストーリーが自分には合わなかった。
ここからはマイナス面しか書かないので、気分を害す方もいると思いますが、ホリーの気持ちを分からない自分の駄文をどうかお許し下さい。
上の部屋の住人と知り合うシチュエーションは「七年目の浮気」を思い出すが、ロマンスとユーモアに溢れたビリー・ワイルダーの作品と比較すると全体的に残念だった。
ヘプバーン扮するホリーは、今朝出会ったばかりの男の部屋へ行き、その男の胸で眠る。悲しい夢を見て泣くホリーに「なぜ泣く?」と優しく問いかける男に「お節介はやめて」と言う。
上階の住人にいつもうるさいと注意されてるのに、部屋に大勢の人を招いてバカ騒ぎ。
玉の輿狙いの結婚を夢見るのはいいが、男たちをネズミやブタ呼ばわりし、飼っている猫に名前すら付けない。
家出して名前を変え、ポールに弟の名前を呼び続けるホリー。そんな彼女に好感が持てなかった。
アパートの上階に住む日本人のキャラが不愉快だった。
ティファニーで無茶な注文。
図書館で勝手にサイン。
雑貨店で万引き。
そんなデートにロマンスを感じない。
天気予報が伏線になっていたが、その暗号の意味に感動がほしかった。
一番ショックだったのが、雨の中の猫。猫を飼っている自分は許せない行為だった。