さりさり

ブルーバレンタインのさりさりのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
3.4
“バレンタイン” とタイトルがついているので、きっと優しい愛の物語なのだろうと思って観てみました。

…違った…。

一組の夫婦の、出会いから別れを描いた物語。
永遠の愛を誓ったはずの二人なのに、無慈悲に破局は訪れる。

多分、どちらも悪くない。
おそらく「生き方」や「価値観」が違ったのでしょう。
価値観の違い……あぁ〜、この言葉。
「別れ」にはよくあるパターンですね。

最初は価値観が違うからこそ、お互いが新鮮に見え、惹かれて行ったのかもしれません。
でも、美点がやがては汚点に見えてしまう現実。
リアルすぎる夫婦の会話に、身も心も凍りつきました。

だけど、このダンナさんの、どこがそんなに気に入らないんでしょう?
奥さんがどうしてあんなにカリカリするのかわかんない。
優しいし、奥さんのことをちゃんと愛してるし、子供にもちゃんと愛情を注いでくれる。
子供はパパが大好き。
一体何が不満なのでしょう。

でも一旦気持ちが冷めると、あとは止めどなく冷めていくだけ…っていう奥さんの気持ちもわかります。
こうなったら、もう抑えがきかないんでしょうね。
嫌なものは嫌。
生理的に無理になっちゃう。

やるせないものを観てしまいました。
せっかくのバレンタインデーなのに。
ああ、哀しい…。
さりさり

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