【凄惨な記録】
[気まぐれ映画レビューNo.95]
本日は"終戦記念日"である。
今年は76年目。日本にとって、最も大事な日が今年もやってきた。
この日に私たち映画好きには何が出来るのかと言うのは、"戦争についての映画"を観て、忘れず勉強する事なのだ。
自己満なのかもしれない。しかしその小さな心掛けが大事なのではないのだろうか?
そして本日は、最もリアリティ溢れる、あの「広島原爆投下」についての作品を鑑賞した。
それがこの「ひろしま」だ。
「きけ、わだつみの声」などの巨匠"関川秀雄"監督が、1つの"手記"を元に作られた文集「原爆の子」を題材に製作された作品だ。
当時の状況を"リアリティ溢れる描写"で見せた事から、海外からも高く評価され、ベルリン国際映画祭で長編映画賞を受賞したのだ。
とにかく描写が凄いため、当時の凄惨な状況が一気に伝わってくるのが本当に凄かった。主演の"月丘夢路"さんや"岡田英次"さんの演技のみならず、子役の方の演技も周りにおられる方々の演技も素晴らしいの一言。無駄が一切ない。
"戦後のシーン"も妙に哀愁が漂っており、そしてただ哀しみだけが残る。劇団製作の映画にも関わらず、一切無駄がないのが、この製作陣達の気合いが伝わってくるのだ。
原爆投下のシーンも戦後のシーンも、我々に世界に"考えされるのを辞めさせない"、強い心理的描写が入るこの作品は、いつまでも観られてほしい傑作だなと感じた。
是非皆さんも、機会があれば観てみてください。