ぬーたん

パニック・ルームのぬーたんのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
3.6
15年前の作品。久々に観たが、新たな発見があり楽しめた。
監督はデヴィッド・フィンチャー。
まあ、衝撃的な映画を作るお方です。
『ゲーム』『ファイト・クラブ』という好きな作品の次だけに、期待値も高くなっていた。

パニック・ルームという避難部屋の存在が先ずは衝撃的だった。
監視カメラがあり、外側からは絶対に開けられないという、
まさに完全な密室。
パニックルーム自体のアイディアは大したもの。
母娘と3人の強盗との闘い、勝負、頭脳戦。
結末が分っていてもハラハラする。

主役のメグにジョディ・フォスター。
強く賢い役にピッタリ。
当時のニコール・キッドマンでは華やかで綺麗すぎた。
ジョディに替わって良かったかも。
病気の娘サラはクリステン・スチュワート。
まだ幼さが残るクリステンが、あり得ない冷静さで母を助ける役を好演。

強盗の首謀者で金持ちの甥、ジュニアはジャレッド・レト。
ボンボンでワル、わがままでキレ易い。
これはもうジャレッドの本領発揮できる役だ。出番少な目で残念。
ジュニアが連れて来た凶暴な男ラウールはドワイト・ヨアカム。
カントリー歌手が本業とか。
甘い歌声らしい、チェックしなきゃ。
そして、重要な人物、バーナム。
フォレスト・ウィテカーが演じている。
お金を盗むことが目的だが、誰も傷つけないという気持ちを持っていて、そのために暴力もいとわないという2人とは違う。
ウィテカーは大きな体だが、優しい顔で、こりすのようなおめめ!
子供や女性に優しい、という他の作品の印象通りの役柄。
キャスティングが其々のイメージ通りで、入り易い。

オープニングのクレジットがお洒落。
暗くて雨が降っていて引っ越したばかりの殺風景な部屋。
大きいお屋敷に2人。
落ち着かないのか眠れない。
カメラの動きが不気味さを増していて、いい。

細かい気になる点が結構あった。特に、
旦那の無能ぶりとかなりのジイサンぶり。
警察の動き。
ラスト。
ラストは様々な推測が出来る。
フィンチャーらしいラストだね。
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