豪華キャストで送る人種差別を扱った群像劇。
これ程の登場人物がいるにも関わらず、上手くまとめあげ、見事に絡めあう構成には脱帽。
今でなお、アメリカやその他の国で無意識的に残ってしまっている人種の異なった者に対する嫌悪感。
その色は時代とともに薄れていってはいるが、未だに完全になくなった訳では無い。
もしかするとそれは避けられないことなのかもしれない。
心のどっかしらで気付かずに拒否反応を示してしまう。
自分と違った見た目、考え方、信じるものの違い。
しかし同じ人間という生き物には変わりないことを私たちは知っている。
人は時には傷つけ合い、奪い合い、ぶつかり合う。
それでも人は支え合い、助け合い、共に生きていく。
ぶつかり合いながらも人という存在を触れて確かめたい。
そこにあるということを実感したい。
その方法がたとえ間違っていたとしても。
不器用でもしょうがない。それが人間だから。
淡々と過ぎていく日々の中で忘れがちな人と人との繋がり。
人は1人では生きていけない。
誰もが自覚している事実だが、自然と意識の範疇から抜けてしまっている。
ぶつかったっていい。人間はそうゆう生き物だ。みつを。