『シンデレラ』の、本当に一番最初の実写化。
映画が誕生したのは1895年。
(細かく言うと、もう少し前に似たようなものもあったのだけれど)
この作品はそれから数えて4年後に作られました。
監督はお馴染みのジョルジュ・メリエス。
ストーリーはいきなり魔法使いが現れるシーンから始まります。
音声は当然ないとして、吹き出しの字幕すらないので、『シンデレラ』の物語を知っていないとストーリーはもうチンプンカンプン。
知っていても、ギリついていけるかなってレベル。
というか、ストーリーを知っていてもよく分からない表現が多いので、知らないと絶対分からないだろう。
起承転結が完全に欠落しているので、文脈がさっぱり。
時計を持ったおっさんがシンデレラを取り囲んで踊ってて、シンデレラが頭抱えてるが、なにがなにやら。
午前0時を過ぎてるぞって伝えたいの??
いずれにしろ字幕もなにもないので分からない。
ただ、見映え的には1800年代の映画にしてはよく出来ていると思います。
特に魔法使いが美しいことこのうえない。
そして最後の即興ダンスはなかなか良かった。
あと、最初の方だけ一瞬カラーになったけど、これは後付けされたのかな?
いずれにしろ、雰囲気を楽しむ映画と割りきって鑑賞するのが一番です。
ちなみに、映画がどれだけ進歩したかを見るには、メアリー・ピックフォード主演の1914年版の『シンデレラ』を観るのをオススメします。