ノッチ

シンデレラのノッチのレビュー・感想・評価

シンデレラ(1899年製作の映画)
2.5
『シンデレラ』の、本当に一番最初の実写化。

映画が誕生したのは1895年。

(細かく言うと、もう少し前に似たようなものもあったのだけれど)

この作品はそれから数えて4年後に作られました。

監督はお馴染みのジョルジュ・メリエス。

ストーリーはいきなり魔法使いが現れるシーンから始まります。

音声は当然ないとして、吹き出しの字幕すらないので、『シンデレラ』の物語を知っていないとストーリーはもうチンプンカンプン。

知っていても、ギリついていけるかなってレベル。

というか、ストーリーを知っていてもよく分からない表現が多いので、知らないと絶対分からないだろう。

起承転結が完全に欠落しているので、文脈がさっぱり。

時計を持ったおっさんがシンデレラを取り囲んで踊ってて、シンデレラが頭抱えてるが、なにがなにやら。

午前0時を過ぎてるぞって伝えたいの??

いずれにしろ字幕もなにもないので分からない。

ただ、見映え的には1800年代の映画にしてはよく出来ていると思います。

特に魔法使いが美しいことこのうえない。

そして最後の即興ダンスはなかなか良かった。

あと、最初の方だけ一瞬カラーになったけど、これは後付けされたのかな?

いずれにしろ、雰囲気を楽しむ映画と割りきって鑑賞するのが一番です。

ちなみに、映画がどれだけ進歩したかを見るには、メアリー・ピックフォード主演の1914年版の『シンデレラ』を観るのをオススメします。
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