むっしゅたいやき

アメリカ、家族のいる風景のむっしゅたいやきのレビュー・感想・評価

アメリカ、家族のいる風景(2005年製作の映画)
4.3
ヴィム・ヴェンダース。
矢張りこの人は、ロードムービーが上手い。
原題『Don't Come Knocking(放っておいてくれ)』。
数多在る自堕落な男の更生劇かと思いきや、父親を知らない子供達の想いにまで光を当てた作品である。

「後期ヴェンダース」と問われたらば、恐らく十人中八、九人が「荒野に岩、ロードムービー」と答えるであろう。
そして其れは、本作に於いても全く見事に正鵠を射ている。
テーマもストーリーラインも単純明快であるが故、語るべき点も少ないが、「幾つに成ろうと男は母親には頭が上がらない」点だけは微笑ましく思える。

ラストカットの車内の親密さが、爽やかな余韻を残す作品である。
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