難攻不落な孤島の刑務所アルカトラズ、そこからI.Qの高い囚人のイーストウッドが、あの手この手を駆使して、脱獄しちゃうお話。
タイトルから脱出！って言ってるので、お話の大筋はもうわかるのだけど、まず実話ベースであり、しかもその後消息が不明のままっていうのがすごい。
だいたい現実だと…みたいなのがあって、興醒めしてしまうことも多いのに、映画の世界観が保たれてる。
また、不要な音響は省きつつも、最低限の生音感溢れる音でシリアスさや緊迫感を煽っているのがこの時代ならではなのだけど、そこに「これでええねん」感があって、オールドの良さ完成度の高さを感じる。むしろカット割とか、画角とか、明暗の光の具合なんかの方で魅せてくる感じ。
個人的には、イーストウッドに対して、どーせつまんねぇ西部劇だよと言っていたり、バッツのやるせない心の葛藤→間に合わないあたりが色々皮肉が効いてて印象的。
獄中での抗争や、友情、そして脱獄への算段とそのプロセスなど、後世の似た作品に大きな影響を与えたのを感じられ、後世の作品はこれをさらに研ぎ澄ませていったのだなとわかる一作。
実話→これ→ショーシャンク→プリズンブレイク…的な。
心に咲く花での最後の一撃、イイね！
