ぼぶ

エターナル・サンシャインのぼぶのレビュー・感想・評価

エターナル・サンシャイン(2004年製作の映画)
4.7
めちゃくちゃ食わず嫌いをしていたせいか、とっても良かった。反動がすごい。

恋人と別れたらその恋人は記憶除去施術を受けてた、それなら俺も記憶消してやる…いやでも大切な記憶だからやっぱ消さないで〜ってお話ではあるけれど、僕の大好きなノーラン監督作品にもよくある、時系列ズラしと、人の記憶という曖昧なもの、そして目に見えない愛情というもの。
これらが軸になっていて非常にグッとくる。

あー、車の傷ね!モントークってそゆことか。なんかみんなカップルとしてよく知ってるな。窓の外のやつ一瞬パトリックぽくね?お、髪色で色々わかるね。
不倫の記憶なんて無くなってたって再度愛は変わらず生まれるなんて素敵。SFXをほぼ使わない温もりのある記憶の中の世界も素敵。
妄想?そんなこと言わないでよ、大切な記憶だよ。

総じて、すごく愛の溢れた美しい描写が多くて、ある程度生きてきた人なら、自身の恋愛の類似した思い出に胸を締め付けられまくるはず。
特に氷上で2人だけのシーンや、浜辺のシーンは最高。

記憶を消去しようとするのに対抗して、深層へ潜っていく中で、幼少期のところなどは大きなセットで工夫して撮影されてて面白かったし、記憶の中のどのシーンでもヘアカラーも服装もそしてとびきりの表情で、彼女は魅力的だった。

ドアタマからの2人が惹かれ合うテンポ感は、すごく映画らしくて心地よい。
そして最後のOK、でBECKの曲がまた沁みる。
やー、これは何度も見たいし、記憶から無くしたくはないけど、ほんの少し薄れた頃にまた観たい一作。
ぼぶ

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