ぼぶ

キングス・オブ・サマーのぼぶのレビュー・感想・評価

キングス・オブ・サマー(2013年製作の映画)
3.8
大人と子供の過渡期の夏休み、大人たちに限界を感じた大人になりかけの少年は、同じ様な境遇の親友を誘って、山の中に自分たちだけの大人な暮らしの出来る家を建てる。
あとビアジオも何故かいる。そんなお話。

主人公のシャワー長いところから僕自身すごく共感していて、
そこからのお父さんが不器用でヤな感じで…でも最早ケンカするとかではなく、悲しい人だと思っているのは、まるで僕自身と同じで(一緒に観ていた人にも同じ事言ってるよ?と指摘されるくらい笑)、まさに感情移入しまくり。
さらには親友のいらん事ばっか話してる両親だったりも、いい具合に腹立つ感じ。国や言葉が違ってもあんな絶妙にイラつく感じに脚本書けるの凄いと思うくらい。

お話としては、思春期の少し大掛かりな家出で夏の思い出の1ページって感じだけど、女の子で簡単に関係が崩れて、でも最後の車での感じ、あと色々ビアジオがアクセントになりまくり、という想像しやすい展開ながら、冒頭の木屑など斬新なカットも多くテンポ良い飽きない作り。
音楽のテイストも良かった。

自然の中で生きることや、まだなれそうでなれない大人への憧れなど、色々大切なメッセージも含まれていて、ティーンの頃に観るのと大人になって観るのでも体感が変わりそうな作品。
モノポリーでやり返すみたいな心の狭さ、無能なポリスの男、あたりも良かったな。

思春期の葛藤や苦悩やでも無敵な感じとか甘酸っぱい恋愛とか色々しっかり詰まってて、沢山笑えて、これこれこういうの良いよねって観ていてなる。

イケると思ってたらイケなかった時は、朝が来るまで一睡もできずギンギンになるのわかるよ、って男はみんな思う一作。
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