Gatt

空海のGattのレビュー・感想・評価

空海(1984年製作の映画)
3.9
久しぶりに長い休暇をいただいたので、旅に出ました。広島・京都・奈良を巡る詰込み旅。でも、何処に行っても必ず名前が出てくるのがこの「弘法大師空海」の名。私の住む成田山も然りです。
帰宅後旅の締めにw。

全真言宗青年連盟が、製作に加わっているらしく、空海の生涯をしっかりと描いていました。

北大路欣也さん主演。若い時から肝が据わってるというか、貫禄あります。威厳ある風格が漂ってます。
空海が如何に優れた才能と心を持ちながら、人々に密教を説いて行ったか、凛々しくも逞しい男性像が伝わって来ました。

そんなに面白くない部分もカットできない感じでw、3時間近くもあるのだけれど、
天皇継承に纏わる「薬子の変」(薬子:小川真由美さん妖艶!) を入れたり、
大海原を嵐に巻き込まれて渡る遣唐使船や
讃岐での満濃池の土木大事業などの特撮、
留学地中国でのロケと、
巨額を投じて見せ場が作られている。
奇跡とかはないけど、日本版「十戒」的でもあるかもw。
映画自体も大ヒットしたそうです。

特撮がゴレンジャーシリーズを沢山手がけた方のよう。時代こそ感じるが濁流の表現が素晴らしい。
性の表現が随分とキラキラでサイケデリッック、テクノ&ヒッピーの混合みたいな象徴的表現だけど、宗教的タブーとかでなく、生命として描いていました。

加藤剛さんが最澄。演技派キャストも多く、見応えもありました。

この歴史スペクタクル観。知識はあった方が楽しめるけど、良いです。「空海偉大だ」そう感じれれば充分な映画と思います。

次の旅は高野山かなw
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