題材は良いし気持ちは分かるけど、シンプルに言うと、おもしろくなかった。
ディカプリオの渾身の演技は認めるが、渾身であればあるほど、それとは反比例して冷めるという。ラストの表情はとても良かったのに。音楽も私は少し大袈裟な気がした。
おもしろくない理由は、どんでん返しが途中で見えた！とか、そんな目先の事ではない。文字の並び！とか、はっきり言ってどうでもいい。むしろネタバレ後に観た方が味わえると思うくらいストーリーは深い。
なのに、いまいち乗れないのは、主観と客観のポイントの置き方だと思う。「何だか仰々しいなー。たはは（苦笑）」と感じたのは主観的な描写で（今回はそれが多かった）、「お！さすが」と感じたのは客観的な描写だった。
では全編に渡り客観的に描けばよかったのか？と言うと、そんな単純なものではないが、そのバランスというか、重点の置き方が、私が熱くなれない理由だと思う。何回も観たら情みたいなものが湧いてくるかもしれないけど、それは映画のおもしろさとは別物だから。
