ふき

007/リビング・デイライツのふきのレビュー・感想・評価

007/リビング・デイライツ(1987年製作の映画)
4.0
ティモシー・ダルトン氏の初ジェームズ・ボンド作品。
監督と脚本家とプロデューサーが同じなので、基本的には前作『美しき獲物たち』までで培われたロジャー・ムーア氏のシリーズお話構造を踏襲している。だがそこにティモシー・ダルトン氏が演じるシリアスなボンドをぶち込んだことで、テイストとしては原作やジョージ・レーゼンビー氏の『女王陛下の007』に近い。特にムーア氏ではそれほどなかった冷酷なボンド像が復活したのも、ショーン・コネリー氏の初期作品を思い起こさせて嬉しい。
ただ後半に行くにつれて、英国紳士スパイらしい颯爽とした姿が減ってしまうのは、シリーズファンでなくても残念なところ。原作に近いこのギリギリ感も好きではあるのだが。

しかしボンドとランボーに暴れられたら、ソ連もアフガンから撤退するしかなかったか。同情はしないが。
ふき

ふき