地球防衛軍の歩兵部隊に入隊した青年が、人類を脅かす存在となった巨大昆虫群の陣営へと乗り込んでいく。民主主義が崩壊した近未来を舞台にしている、SFアクション・ムービー。ハインラインの小説を原作に取っている。
「高密度のCG合成で戦争を描いた作品」のエポックメイキング。巨大昆虫と歩兵部隊の正面衝突が迫力満点であり、スプラッター描写も併せて、景気よくドッカンドッカンとやってくれる。まさに、阿鼻叫喚の地獄絵図を堪能することが可能。
本編内容は、典型的なアメリカン・ヒーロー像をもっている主人公が、恋人や恋敵とスッタモンダしながら、軍人として逞しく成長するというもの。ベタなシーンの連続だが、それらはすべて意図的な演出であることが察せられる。
歩兵部隊の慣習に奇異な目を向けさせる作風であることは自明の理。性別を分けることなく、男女の兵士が普通に混浴するところが刺激的。軍国主義を徹底的に揶揄するスタイルが痛快無比であり、「プロパガンダ映画のパロディ」が全面的に効果を上げている。
