赤い色味のPTSD描写やピンヒールがポケットから落ちんとする画、涙顔で逃走するマーニーと馬のヒズメが石壁に引っかかる一連の流れなどは恐ろしい。何が起こるかわからないサスペンスホラーではなく、何が起こるであろうかをすでに予測させるヒッチコックのやり口。
黄色のハンドバッグのショットから世界は広がっていき、後半への着地点はサスペンスとかメロドラマとか越えてて凄い。ラストは俳優の演技で加速する。疲れちゃった。
しかし、親や男といった権力を持つものがもう一方をコントロールし、奴隷やペットのように扱う様は観ていて痛い。
ショーン・コネリーは確かにわかってくれそうなやつではあるんだが、権力は構造を最構築していくので、痛いよ人間は。