Gatt

禁じられた遊びのGattのレビュー・感想・評価

禁じられた遊び(1952年製作の映画)
4.0
有名なテーマ曲の物悲しさだけを、小さな頃から知っていた。旋律がただ哀しくて嫌いだった曲は、観終えた今、違って聞こえる。

突然の喪失の前に現れた優しさと、純粋な想い。両親の死も受け止められないまま、愛犬を弔う中で、さみしくないように沢山のお墓を作っていく二人。時に子供ながらの残酷さも見せつつ。

悲しい恋愛映画のように思う。初恋のような淡い気持ちと、孤児となった少女の将来を見守る気持ちだった。パリ育ちのポーレットの「カフェオレ飲みたい」「綺麗な十字架が欲しい」は無駄に震えたw
死が一つの題材ながら、隣人との関係もコミカル。だからこそ殺伐としたラストの駅のシーンが尚一層悲しく感じる。
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