田島史也

デリカテッセンの田島史也のレビュー・感想・評価

デリカテッセン(1991年製作の映画)
3.0
ジャン=ピエール・ジュネの初監督作品らしい。初にしては、らしさ全開の作品で、既に完成されている感。
斜めの構図が印象的。ひとつのアパートの中で繰り広げられる軽快なコメディ。シリアスなコメディって新感覚かも。それでいて画はとにかくクール。それぞれの登場人物が皆個性的で、観ていて飽きない。独特の感性で描き出された、カニバリズムアパートという独特な世界観。謎を解明する訳ではなく、唯一まともな感性を持ったドミニク・ピノンとマリー=ロール・ドゥーニャが、アパートから脱出する、サイコ・スリラー・コメディー・ラストミニッツレスキューもの。過剰なまでに要素が詰め込まれ、最終的にはコメディーに昇華する潔さとくだらなさが良い。

映像0.7,音声0.6,ストーリー0.6,俳優0.8,その他0.3
田島史也

田島史也