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2001年宇宙の旅の10000lyfhのレビュー・感想・評価

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)
4.5
400万年にわたり 3回、地球外知的生命により作られたと思われる謎の物体モノリスへの接触をトリガーに、進化を促進される人類。サブテーマとして、星間飛行と人工知能。大きく 4パートに分けられるだろうが、それぞれスローテンポでじっくり描かれ、コントラストも良い。第2パート、宇宙ステーションを経て月への宇宙旅行が、絶妙な選曲「美しき青きドナウ」をバックに、瞑想的で心地良い。第3パート、木星へのミッションで描かれる人工知能 HAL の描写が、入念なリサーチや未来予測の結果だろうが、現在からみても荒唐無稽でなく、リアリティがある。CG なしの宇宙創造も美しくリアル、宇宙船 (HAL) とポッド(船長)の睨み合いや、木星到着後の幻惑的光線群など、印象に残る映像が多い。既存曲の選曲が天才的。「ツァラトゥストラ」は、ジョンウィリの SW にも影響を与えたと思う(曲想がなにげに似てる)。リゲティの曲も不穏なムードを美しく煽り、作曲者の意向はさておき、彼の曲が広く聴かれ、輝く機会となった
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