用心棒の特濃ミルクのレビュー・感想・評価

　桑畑三十郎こと一人の浪人者が、宿場町を根城にしたならずもの集団二つをぶつけ合って共倒れにしようという話。ストーリーも画面の構図やらも諸々含めて後続の作品、特にあの西部劇にパクられまくっている偉大な古典作品である。
　よく言及されることだけど、黒澤作品の動く背景の演出が好きだなぁ。この作品で言うと両集団が睨み合っているときの砂埃ね。ふつう台風でもなけりゃあんなに砂は飛ばないけども、そんなの気にならないくらい画面が引き締まってる。あと、当時の規制だらけのハリウッドでは出来なかったゴア描写もさすが。