2023年になりました。
喪中につき新年の挨拶は控えさせていただきます。
今年もよろしくお願いします。
2023年一発目はこちら。
銃器強奪事件の面通しで集められた五人の前科者を主人公に、
歯車の狂い始めた犯罪計画を卓越した構成で描いたサスペンス・ミステリー。
1995年と古い作品だが、
まだ本作をご覧になられていない人は回れ右。
予備知識なしでご覧いただきたい。
銃器強奪事件の面通しで集められた五人の前科者、
面通しのシーンでは左から、
ケヴィン・ポラック、
スティーヴン・ボールドウィン、
ベニチオ・デル・トロ、
ガブリエル・バーン、
ケヴィン・スペイシー、
クセ者たちが揃っている。
映画のジャケのデザインもなるくらいの名シーンである。
ドンデン返しで有名な本作であるが、
ケヴィン・スペイシー演じるヴァーバルの回想によって、
物語が展開していく中、
カイザー・ソゼの存在を知ることになる。
伏線が散りばめられているが、
さり気ない見せ方なので見逃してしまう。
ヴァーバルの回想で真実と思われていた内容が、
室内の壁に張られた書類の固有名詞を使っているのが面白い。
コバヤシはコーヒーカップの底に書いてあった陶器の名前で、
ヴァーバルはちゃんとコーヒーカップの底を見ているシーンもあり、
初見だとなかなかそこに気づくことはない。
ただコバヤシに関しては、
名前は違うがその人物は存在しているのが興味深い。
本当の名前が知りたい。
ラストでカイザー・ソゼの正体が分かるくだりが秀逸すぎる。
結局のところ、
どこまでが真実で、
どこまでが嘘かよく分からない。