ほーりー

フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラのほーりーのレビュー・感想・評価

3.9
またも予定を変更して追悼レビューを。

初代ゴジラのスーツアクターをつとめ、スタントマンの伝説的な存在だった中島春雄さん。

「ゴジラ」は既にレビューを書いているので、今回はゴジラ役以外での代表作である「フランケンシュタインの怪獣 サンダ対ガイラ」について、ちょこっと書こうかなと。

中島さんの凄い点は、怪獣役でもそれぞれ演じ方を分けていることだと思う。

重厚感のある動きのゴジラに対して、本作で演じた怪物ガイラは動きが俊敏。
とにかく巨大な生物が走って襲いかかる(しかも人間をムシャムシャ喰う)というのは、ゴジラとは別の種類の怖さがあった。

メーサー殺獣光線車の総攻撃から必死で逃げ回るシーンも圧巻だった。傷ついて高圧電流の流れる川に転落した瞬間、感電した衝撃で宙を舞う姿なんて、本当に印象的だった。

さて、肝心のストーリーは、前作「フランケンシュタイン対地底怪獣」と繋がっているようで繋がっていなかったり、ラストが唐突な展開だったりと、???と思うところはあるのも確か。

そこはヴィジュアルやテンポの良さで補っちゃうのは、スタッフたちの努力の賜物だと思う。

ちなみに1989年の伊豆沖海底噴火のニュースの際、みうらじゅん氏と町山智浩氏がまず頭に浮かんだのが、この映画のラストシーンだったそうな(苦笑)
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