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山のほーりーのレビュー・感想・評価

(1955年製作の映画)
3.8
【年の差兄弟、アルプスに登る!】

『スペンサーの山』とスペンサー・トレイシーの『山』って紛らわしいタイトルで、昔は両作品ともごっちゃになってた。

今回はスペンサー・トレイシー主演の山岳アクション映画『山』!

冒頭、アルプス山頂にインドの旅客機が墜落したところから始まる。

現場は到底人が登っていけるような場所ではなく、捜索隊も救助を断念するしかなかった。

麓の村の遊び人であるクリストファー(演:ロバート・ワグナー)は、遭難した旅行客が大金を所持している情報をききつけ、かつては有名な山岳ガイドだった兄ザカリー(演:スペンサー・トレイシー)に登山を持ちかける。

当初は登るのを躊躇していた兄貴だったが、色々な事情もあって弟と共に山へ出立する……。 というあらすじ。

この後、切り立った断崖絶壁の登頂など、明らかにセットや合成撮影なんだけど、それでも手に汗を握るようなシーンが続く。

この頃のスペンサー・トレイシーは実年齢より遥かに歳をとっているような風貌でいかにも翁然としていて、役柄でも年の離れた兄弟という設定だけど、流石にトレイシーとワグナーが兄弟というのはちと厳しい感じがした。

そのワグナー、本作では主人公の弟ながらも徹頭徹尾クソ野郎を演じており、ちょっと単純図式化しすぎではという感じもする。

他脇役では、『駅馬車』のクレア・トレヴァー、『つばさ』のリチャード・アーレンなど、戦前派スターの顔ぶれが揃っているのも見所。

■映画 DATA==========================
監督:エドワード・ドミトリク
脚本:ラナルド・マクドーガル
製作:エドワード・ドミトリク
音楽:ダニエル・アンフィシアトロフ
撮影:フランツ・プラナー
公開:1956年11月14日(米)/不明(日)
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