「あなたが体験しているこの世界は、実は水槽に浮かんだ脳が見ている夢なのではないか」というアメリカの哲学者ヒラリー・パトナムが1982年に定式化した仮説である”水槽の脳”を基にしたストーリー。
そして、核爆弾によってできた大きな厚いきのこ雲が太陽光を遮断し、ソーラーを原動力とする機械の動力源を失ってしまうが、プラグから人間の微弱な電力を確保することで機械の動力源を得ることにしたという設定。
有名な青の薬と赤の薬におけるピルは”ホルモン治療薬”を表されるように、性的マイノリティである監督ウォシャウスキー姉妹に重ねられた個人的なストーリーが映像革命とともにもたらした奇跡のような一本なのは間違いない。
今見ると、CGが多少粗く見えるが、傑作ほど陳腐化するものだということだろう。