カツマ

ショーシャンクの空にのカツマのレビュー・感想・評価

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)
4.6
まだ若い頃、自分の中で『希望』という言葉はごく当たり前の言葉の中の一つだったと思う。しかし、歳を重ねるにつれその言葉の力を強く感じるようになった。希望を失ってしまったらそれこそ人生は永久に監獄の中。淡々と死を待つか、希望を信じて生きるのか。
この映画を見て、そんなことを強く思った。ここまで希望について考える作品も他にはない。だからこそ、いつまでも語り継がれる名作であり続けられるのだろう。

銀行員のアンドリューは妻とその愛人を射殺したという無実の罪でショーシャンク刑務所へと終身刑で収監された。彼はそこでレッドと名乗る囚人と出会う。最初は調達屋であるレッドにとってアンドリューは顧客でしかなかったが、徐々に掛け替えのない友情で繋がることになる。秀才のアンドリューはショーシャンクで様々な奇跡を起こし、囚人達や看守達を驚かせるが、彼の奇跡は最後の最後で待っていた。

最近ではITも大ヒットしたスティーブンキング原作作品の中でも最も素晴らしい作品だと思います。抑圧され、閉鎖された中にあって、どれだけ強く希望を持って生きていけるのか。元気が出ない時、もうダメだと思った時にこそ、この物語はきっと力になってくれる。自らの名前を彫って人生にピリオドを打つ人もいれば、たった一つの希望を胸に遠い目的地へと旅立つ人もいる。希望とは折れない心にこそ宿るもの。人生とはきっと希望を胸に生きていくことなのだろう。ふとそんなことを考えてしまうほど、映画としてのパワーを存分に感じることができました。
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