ゆいこ

いつか晴れた日にのゆいこのレビュー・感想・評価

いつか晴れた日に(1995年製作の映画)
4.2
2022 8 18 再鑑賞。
やはり何度観ても好きな作品。
安心感あるキャスティングは然ることながら、繊細なタッチで描かれる人物描写が素晴らしい。
時代背景的には現代と遠くかけ離れた部分も多いはずなのに、すっかり感情移入してしまい、自分自身もまるで恋に胸を焦がしたかのようなおよそ2時間だった。
登場する男性陣は皆、過去に秘密を持っており、それによって後悔や自責の念を抱えている。
愛する女性との大事な局面で、その過去もろとも真摯に向き合うか、はたまた逃げてしまうのか。
その決断によって、後の人生における幸せを大きく左右した結末だったように思う。
どこか頼りなさげなヒュー・グラントには焦れて焦れて仕方なかったけど、彼の持ち味が生きたキャラクターだったように思えて好感が持てた。
エマ・トンプソン演じるエリノアが堪え続けた涙を溢れさせた時には私自身も泣けて仕方なかった。
そして何よりアラン・リックマン。
言葉数は少ないながらも、ひたむきな愛に溢れた行動や優しい眼差しが、とにかく素敵だった。
美しい田園風景には癒されるし、最後には温かい涙で心が浄化されるような、私にとっていつまでも大切にしたい作品の一つ。
ゆいこ

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