ゆいこ

二人で歩いた幾春秋のゆいこのレビュー・感想・評価

二人で歩いた幾春秋(1962年製作の映画)
4.0
お金がなくて苦労ばかりなのは、学が無いせい。
その気持ちが強い為に、どうにか無理を重ねながら一人息子の大学進学を勧める両親。
親ごころの何たるかを想い、その一方で息子の気苦労も知ることとなる一幕が印象深い。
正装なんて用意もなく、入学式への参加を気兼ねする両親を呼ぶ息子。
後の卒業式ではその対比に胸が熱くなった。
子どもの事で苦労する事を、何も持たない自分達の生き甲斐とする夫婦。
繰り返される日常の中に潜む喜びと哀しみ。
詠まれる歌と重なり、胸を打たれた。
佐田啓二×高峰秀子の掛け合いが素晴らしい。
また、若い頃の倍賞千恵子が可憐でとても可愛かった。
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